マルチスケール(ファンドフレット)は弾きやすいのか？弾きにくいのか？RGIM8レビュー

８弦ギターいいなぁ、と言う話をしていたら、使ってない８弦を持っている友人が貸してくれました＼(^o^)／

そうだった、彼は多弦ベーシストだったのだ。（そしてギターも上手い。）
最近仕事が忙しくてまったく楽器に触っていないと言っていたけれど

（毎日午前様らしい。超大手にお勤めの高給取りですが、その企業もしょっちゅうリストラとかニュースになっているので、きっと大変なんでしょうねぇ・・・）

しかし、いつの間にか８弦ギターなんぞを買っていたとは。

早速借りてきたモノは、IbanezのRGIM8ぢゃないですか！

私の欲しかったやつ！

気に入ったらこのまま借りパク・・・もとい、譲ってもらおうかなぁ・・・(笑)

というわけで、レビューです。

はたして８弦、しかもマルチスケール（ファンドフレット）はまともに弾けるもんなのか？！

夜中に押しかけて受け取り、ろくに中身もみないでそのまま帰ってきましたが。

ソフトケースから出そうと握った瞬間・・・ネックが太い！！(笑)

スタンドに置いたら、ネックの幅がネック受けの部分の幅ギリギリ(笑)

では。弾いて見る前に、チューニングをして・・・

と思ったら、チューニングはレギュラーでいいのか？

サイトでスペック確認、出荷時のチューニングは半音下げみたいですねぇ。

ペグは至って普通のグローバータイプ・・・でもあれ、ネジ穴がないな？なんだこれ・・・？？？


この丸の部分がないデスヨ？


Ibanezの他のモデルを見てみたら、このタイプがついているわけではないですね。。。検索してみても情報がすぐには出てこない。

ペグを固定するネジ穴がないというとフェンダーのがあるけれど（内部に突起があってそれによって位置が固定される）、形状はグローバータイプにそっくり。なんでしょね・・・？

さて、弾いてみた感想・・・

心配していた左手（特にローフレット）は、思いの外違和感なく自然に弾けました。

ファンフレットのローポジションは、フレットがすごい角度になっているので違和感があるのではないかと心配していたのですが、全然普通に弾ける。違和感も感じない。面白いもんですね。

ミドル～ハイポジションの低音弦は全然違和感なく弾ける。（ピッキングは弦が太いので若干違和感がありますが）

これは、Ibanez得意の極薄ネックの恩恵かも知れませんね。

実は、Ibanezの超薄ネック、昔持っていたのですが、違和感あって手放してしまって久しく。
近年は、フレットの低いアールのキツめのギターしか長らく弾いてなかったですが。
ジャンボフレットにフラットな指板、こんなに弾きやすかったんですね。思ったよりいいなぁ・・・

余談ですが、もしかして、ネックはある程度太さが必要なんじゃないかと思うんですよね。。。

８弦の場合は、薄くても、幅が広い分ヘビーになっているので、気にならないのかも。
今、Ibanezの超薄ネック弾いたら、また印象変わるのかなぁ・・・

ただ、低音弦側、ローフレットは良いとしても、高音弦側のハイフレットが思いのほか、シンドイ・・・！！(T～T)

位置を見失いやすくてショック！まだ慣れていないので、慣れたらどうか分かりませんが。

目を瞑って弾いてみたら、見ながら弾くより違和感が少ない感じ。

もともと指板を見つめながら弾くタイプではないので（目を瞑って弾くほうが多いくらい）、ファンフレットは見てないと弾けないのだったら自分には無理かも？と心配していたのですが、その点は問題なかったようで。

むしろ、ポジションマークもないので、見ながら弾いててで見失ったらやっかいだは(^^;)

それから、思った以上に "握って" 弾いているのだと思い知らされました（特にチョーキング時）

私は完全に親指が出るほど握るタイプではない、クラシックスタイル～必要であれば親指を一弦の裏当たりまで持っていく可変スタイルなので大丈夫だろうと思っていたのですが。

親指が出ていないまでも６弦裏あたりに持っていくと、握っていないつもりでも握っているもんなんですね。チョーキングの際にこれを支点にしてるんですね。

完全なクラシックスタイルでチョーキングはほとんどやらなかったのですが、慣れればまぁ大丈夫かなぁ・・・

⇒※しばらく弾いていたら、幅は広いけど若干握る感じでチョーキングしても違和感なくなりました(笑)

ただ、思った以上に頭が痛いかも？と思うのは左手より右手でした・・・。

ギターは左手よりも、実は右手のほうが難しいと思いますが。

8弦を弾いてみて初めて気がついたのですが、右手のピッキングの位置が掴めない・・・私はブリッジに手を置いて弾くスタイルなのですが、6弦（のサドル）が右手に当たる位置で、弦の位置を憶えていたようで。。。

当然、8弦では右手の当たる位置が変わるわけで、弦の位置が分からなくなってしまうという・・・・

どうも、弾いている途中で、かなり頻繁に、4弦を3弦と勘違いしてしまう事がある（３弦を２弦と思って弾いてしまう）のですが、右手の基点の位置感覚のせいなのでしょうね。。。

慣れたら大丈夫になるのかなぁ・・・

あと、右手でったのは高音弦側のブリッジミュートですね。
２弦をブリッジミュートして１弦を弾くということを無意識のうちに多用していたようなのですが、右手の腹が、２弦に届かない・・・(＊。＊)

二弦に届く位置にもっていくと、八弦が手首の下側の出っ張ってる骨に当たる位置まで来ますね。

低音弦側のミュートが難しいという噂は聞いていたのですが、高音弦側で問題が出ると思わなかった。特にアルペジオスイープフレーズの時に、思いの外、ミュートを多用していたようで（特に意識はしていなかったのですが）

色々な問題は、７弦ならなんとかカバーできている範囲な気がする。

やはり、８弦に違和感がある。

８弦だけ、７弦より大幅に太い。

そして、太い割にテンションが緩い。。。

多弦ギターの低音弦側のテンションが不足しがちになるのは、噂には聞いていたけれど。。。

マルチスケールで低音弦側はスケールが長くなっているのだけれど（８弦側27.26inch）思いの外緩いですね。

多弦ギターでは30インチとかあるのはそのせいかぁ・・・

音域的にも、８弦ローフレットはかなり低いですね、当たり前ですが。

自分的には８弦の低音域で弾くのは思いのほか楽しいけど。

8弦までは必要ないかも？と言う人は多いかも？７弦が一番無難な音域と選択なのかもしれないなぁとは思いますね。

そして、しばらく８弦を弾いていてから、６弦に持ち替えてみたら・・・・

ネックが細い(^^;)

８弦になれたら変な癖がついて６弦が弾けなくなるんじゃないかと心配していたのですが、全然問題ありませんでした。むしろ弾きやすくなっている！（細いし）

ジャンボフレットに慣れてしまったら低いフレットは弾けなくなるんじゃ？という心配もあったのですが、それも問題なし。むしろ弾きやすくなっている（細いから）

右手も全然問題なしですね。

さてスペック的には

◆PU：EMGの909-Xが乗っています。

909は9弦用のPUなんですが、マルチスケールのため大きく斜めにスラントして取り付けられているので、8弦用では幅が少したりなくなる事を懸念して９弦用が選択されているのかも知れませんね。

Xシリーズは「従来のEMG PUを18V駆動させたときの音を9Vで再現したPU」らしいですが、検索してみると、意外と評判はイマイチらしい？より自然な（ハイインピーダンスの）PUのニュアンスに近づいた分、EMGらしいパンチが弱くなっているというようなレビューが多かったですが・・・

まぁ、言ってることは少し分かる、かな？

でも、私にはすごく合っていると思います、繊細でエモーショナルな音がして、とても良い音だと思いました。(^^)

ちなみに、909というのは808の9弦用バージョン、808は707の8弦用バージョン、707は・・・

http://www.emgpickups.com/guitar/7-and-8-and-9-string/seven-string/707.html#info

はっきりとは書かれていませんが、アルニコ・マグネット使用で幅の拾いコイルで豊かなハーモニクス、と言う事は、「85」の7弦版に近いのかなぁ・・・と想像(^^;)

◆トーン：Xシリーズになって、トーンコントロールもアクティブ回路になったと聞いていたのですが、全然効きませんね。。。(？。？)

このモデルはトーンがパッシブなのかな？（あとで開けてみてみよう）

◆塗装：なんて呼ぶのか知りませんが、ボディの塗装は、上に透明なコーティング層が乗っていないタイプ。塗料を塗ったあと、上に透明な塗料によるコーティングをしないで、そのまま終わりにしてしまったような感じ。ペンキで塗っただけで仕上げた木のベンチみたいな感じ？（つや消しフィニッシュっていうのかなぁ・・・？）

このタイプの塗装は、表面にコーティングがないため、爪で押しただけでも簡単に傷がつきますので注意が必要ですね。バックルとか、一瞬擦っただけで塗装が削れて木地が見えるくらい傷がついてしまいます。。。

◆ブリッジ：いわゆるモノレールプリッジ。ビブラートユニットはついていません。特に悪い部分は何も感じません。

◆重量：マホガニーボディですが、意外と軽い印象。というか、ホワイトアッシュのジェンダージャパンのテレキャスター（キースモデルですね）よりずっと軽い！(￣。￣;)

ネックが幅広で重いので、気持ちバランスが悪いかも・・・

弾いてて「うわヘッド落ちする」というほどではないのですが、ジワジワとネック側が下がってくる感じはあるかも。。。

音：
音はすごく良いです、個人的には気に入りました。

※もう少し弾き込んで慣れてきたら、違う印象も出てくるかも知れませんので、そうしたらまたレビューなど書いていきます。(^^)