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必死の力

スポーツ・武道
若い頃、空手を始めて1~2ヶ月のまだ白帯の頃の話

流派内の道場が集まってのトーナメント式の試合がありまして。

ローカルな道場が集まっての試合ですから、出ている選手も下級の色帯ばかり

そんな中、まぁ幼い頃から格闘技にしか興味がなかっただけあって、それなりにセンスがあったのでしょう、私はとんとん拍子で勝ち上がってしまい、準決勝。

名前を呼ばれて試合上に上がった瞬間、相手を見て、反射的に逃げ出しそうになる自分が居ました(笑)

それまで白とか黄色とか青とかの帯の色の選手ばかりだったのが、試合場、向かいに立っていた相手は、なんと黒帯・・・Σ( ̄□ ̄;)

白帯VS黒帯、ちょまてよ・・・

頭の中真っ白、さぁどうしようヤベーヤベーヤベー(≧_≦|||)

当時、全日本選手権や世界選手権のビデオを擦り切れるほど見て研究したものですが、逆に言えば、黒帯なんて雲の上の存在、戦ったら間違いなく一撃KOされてしまうのは必至・・・というイメージしかありませんでしたので(笑)

しかし、試合上に立ったからには、あれよあれとと試合開始・・・

とにかく、ヤバイ。宇宙ヤバイ。

相手に攻撃させたら、絶対殺られる・・・

攻撃させちゃだめだ・・・

そのためには、攻撃が最大の防御

自分が攻撃を続けて、相手に攻撃する隙を与えなければいい!!という発想のもと

「始め!」のコールがあった瞬間から、死に物狂いでめちゃくちゃな攻撃をする自分(笑)

基本も技もあったもんじゃない、まるでロボコンパンチ

ロボコンパンチなんつっても若い子には分からんでしょうか、高速猫パンチみたいな感じ


(https://gifmagazine.net/post_images/70901)

本当に、リアルにこんな感じでした(笑)↑

しかし、開始後すぐに、ヤメの合図

(?。?)

なんと、私に「技あり」のフラッグが上がっていた・・・

めちゃくちゃに放っていたパンチ・キックの嵐のうち一発がヒットしていたのです。

相手は黒帯、ノックダウンルールだったらこうは行かなかったでしょうが、その時はポイント制のルールだったのが味方しました。一切の防御動作なくクリーンヒットした場合はダメージがなくてもポイント有り、というルールで、めちゃくちゃに放ったキックが一発、ノーガードでクリーンヒットしていた模様、なんと先にポイントゲットに成功してしまいました・・・。

あともう一度技アリを取れれば、合わせ一本勝ち・・・

ですが、

当然、

とんでもなく格下のロボコンパンチの白帯相手に技アリを取られた相手は目の色が変わっています・・・

アカン、本気で殺られる、無事に帰れないかも・・・

そう思った私は、もう、メチャクチャな攻撃をする余裕すらもなく。

とにかく「近づいて来ないで~!!」

とばかりに一番長い武器=前蹴りを突き出しました。それはもはや蹴りではない、ただの「つっかえ棒」です(笑)

しかし、頭に血が登って目の色を変えて私に飛びかかってきた相手は、つっかえ棒にノーガードで自分から突っ込んで、自爆、転倒・・・ダメージはありませんが、クリーンヒットですから「技有り」のコール(笑)

かくして試合開始30秒で、雲の上の黒帯に合わせ一本勝ちしてしまったのでした(笑)

その後決勝戦では、私を妙に警戒した相手にスルスルと距離をとられうまく試合を運ばれ、自分の攻撃はまったく相手に届くことなく「判定負け」となってしまいましたが。

相手側のセコンドが「カウンターの前蹴りが得意だから注意しろ!」と声が飛んでいたのが私にも聞こえていて・・・

自分の事なのに「へぇ、そうなんだ・・・」と不思議に聞いていました(笑)

いや全然得意じゃないですから(笑)

嫌よ近づいてこないでーという「つっかえ棒」が得意だっただけ(笑)

しかし、その時の経験は、人生で初めて、身の危険を感じて、こだわりも全て捨て、なりふり構わず死に物狂い、になった時だったと思います。

結果としては初めたばかりで2位・・・しかし全然、自分に才能があるなんて思えませんでした。

実際出してた技は人生で一番酷いものだったと思います。

しかし、人間、必死になると、予想外の結果を出すことがあるのだと知りました。

(※頭で考えるより先に体がビビって逃げようとするのも初めての経験でしたw)

人間、一生懸命やっているつもりでも、どこか、格好つけて綺麗に技を教わったとおり出そうと思っているようなところがあったりすると思いますが、それでは駄目なんでしょうね。

全国大会や世界大会で活躍するような選手というのは、その、死にものぐるいの必死の状態で、なおかつ、日頃練習している技が出せるような選手達なのだろうと思います。

さらに、その中で、一番になる人というのは、やはり、人間を超えた領域に入らないと駄目なんだろうなぁと思いますが。

何にしても、死にもの狂いになるという状態を知ったのは、とても良い経験でした。

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