よく、事務職の求人の条件に、「パソコン出来る方」というのがあるそうで。 ただ、それだと自称「パソコンできます」と言う人が平気で応募してくるのだとか。 「パソコン使えます、得意です」と言いながら、やらせてみたら、ブラウザ立ち上げてWEBページを見る程度しかやったことがないなんて人もいるとか。 なので、どれくらいの技量が必要かの目安に「ワード・エクセル」出来る方、と書いてある場合も。 ただ、それでも、自称「パソコンできます」のレベルの人は来るわけで。 エクセル立ち上げて数字を打ち込むくらいまではできます が、「関数?なにそれ?美味しいの?」というレベルの人が平気で来るんだとか。 まぁ、みんな就職するために必死なんでしょうが、それでは雇う側も困るわけで。 じゃぁエクセルでどれくらいできればよいのか?という基準として、「 VLOOKUP が分かる方」と書いてある場合があるとか。 VLOOKUPが何か説明がなくても分かる人を求めているわけですね。 「VLOOKUP?ああ、分かりますよ、美味しいですよねアレ。」なんて知ったかぶりな人はいないと思いますが(笑) VLOOKUP、それほど難しいものでもないのですが、エクセルでセルの参照くらいまではできても、VLOOKUP となると、ちょっとハードルが上がると感じる人は多いようです。 私の働いていた職場の女子事務員でも、普段エクセルやパワポ、アクセス等を使って仕事をしていましたが、VLOOKUP を理解している人は確かに少なかったように思いますね。(ルーチンワークこなしてるだけで、ゼロからエクセル使って仕事ができる枠組みを作り上げた人達ではないんですよね。) 逆に言うと、VLOOKUP を使ってさらっと表を作ってみせるとそれだけで「こいつできるな」となる事も多いとか。(!) 求人条件に書いてあるくらいなので、VLOOKUP をちゃんと理解していれば、就職には有利になるかも? ということで、猿でも分かる VLOOKUP の解説
まず、こういう表があったとします。
A | B | C | |
---|---|---|---|
1 | 番号 | 商品名 | 単価 |
2 | 1 | みかん | 50 |
3 | 2 | りんご | 120 |
4 | 3 | なし | 150 |
5 | 4 | スイカ | 400 |
6 | 5 | バナナ | 80 |
7 | 6 | キウイ | 130 |
8 | 7 | メロン | 600 |
VLOOKUPを使うと、別のとあるセルに番号を入れた時に、その番号に対応する商品名と単価が表示されるようにすることができます。 番号を入れるセルを E3 とし、隣のF3に
=VLOOKUP(E3,A2:C8,2)
という式を入力すると、E3に数字を入れると、それに対応した商品名がF3に表示されるようになります。 これができると、例えば社員番号を入力すると、その社員の名前や年齢や住所などのデータが表示される、なんてことができるわけです。
VLOOKUP の引数は VLOOKUP ( 検索値 , 範囲 , 列番号 , 検索方法) となっています。 「検索値」に "E3" を指定しているので、セルE3に入力された値を検索するわけですね。 「範囲」は表の範囲を指定します 「列番号」は、「検索値」と一致した値が見つかった場合に、その表の同じ行の何列目の値を返すかを指定します。 上記のケースでは1列目が番号、2列目が商品名で、商品名を表示させたいので 2 と入れたわけです。単価を表示させたければ、列番号を 3 と指定すればOKなわけですね。 例えば、G3のセルに列番号3を指定すれば、単価まで同時に表示させることができます。 F3のセルの式 =VLOOKUP(E3,A2:C8,2) G3のセルの式 =VLOOKUP(E3,A2:C8,3) 引数の最後の「検索方法」は、「完全一致」か「近似値」かを指定します。 省略した場合は「完全一致」(TRUE)を指定したのと同じ動作になります。通常は省略で良いでしょうね。 近似値で検索したい場合は FALSE と入力します。 (※綴を間違わないように注意 × FALES ○ FALSE)
注意点
参照される元の表が、昇順でソートされている必要があります。 試しに順番を入替えてみたら・・・ おかしな表示になってしまいましたね。 (どのような表示になるのか、いまひとつ法則性がつかめない・・・) 気をつけなければいけないのは、VLOOKUPは検索値に数字以外の文字も指定できるのですが、それもソートされている必要があるということ。 試しに適当な漢字に置き換えてみたら・・・ 「後」はスイカでなければいけないはずなのに、みかんとなっていますね。。。 ソートしてみると・・・ こんな感じになりました。 (多分、漢字の文字コード順になってるのでしょうね。) まぁ、分かりにくいので、数字でやっておいたほうが無難だと思います。
ちなみに、VLOOKUPの他に「LOOKUP」「HLOOKUP」という関数もありますが、縦並びの表に使うか、横並びの表に使うか、という違いです。 VLOOKUP の V は Vertical の V ですね。つまり、垂直方向に値を検索します。 HLOOKUP の H は Horizontal の H ですね、つまり水平方向に値を検索します。 何も付かない LOOKUP は? ⇒ 検索する範囲とそれに対応する値の範囲を引数で指定します。 基本的には、 VLOOKUP を覚えておけば、一番使う確率が高いでしょう。 VLOOKUP が分かっていれば HLOOKUP は縦と横が変わるだけですので使いこなせると思います。
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