映画 『サロゲート』
2009年 アメリカ
監督 ジョナサン・モストウ
主演 ブルース・ウィリス
↓↓↓ストーリーは下へ(ネタバレ注意)↓↓↓
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ストーリー
視覚・聴覚などの感覚まで共有した状態で、遠隔操作できるロボット「サロゲート」が普及した近未来
人は、自分自身は自宅に居たまま、サロゲートを身代わりとして外の世界で活動させる生活をしていた。
サロゲートが事故や犯罪にあっても、その場に居ない本人(オペレータ)は安全であるはずだった。
しかしある時、サロゲートが破壊され、同時にオペレータも脳を破壊され死ぬという事件が発生した。
FBI捜査官のトム(ブルース・ウィリス)は破壊されたサロゲートの記録を調査し、なんらかの「武器」が使われた事を発見、容疑者を絞り込み手配、発見、追走
しかし追っていた警察官五人をその「武器」により殺された上、容疑者に<独立区>に逃げ込まれてしまう。
※独立区とは、サロゲートを使わず、生身の肉体で生活する事を訴える人々の自治区
独立区に侵入し追跡を続けたトムは、容疑者を追い詰めるが、独立区の住民にサロゲートを破壊されてしまう。
治外法権地帯に侵入し多大な被害を与えた責任を問われたトムは捜査から外されるが、独自に捜査を続行
相棒のジェニファーに容疑者(ストリックランド)についての情報を調べるよう頼み、自分はサロゲートを使わず生身の体で独立区に潜入する。
しかし、ストリックランドは既に殺されており、「武器」は行方不明となっていた。
独立区から戻ったトムは、ジェニファーから、容疑者ストリックランドは警察に雇われていた事実を知らされる。
トムは軍が関係していると睨み、陸軍に乗り込む。
極秘情報と取り合ってもらえないが、「武器が独立区にある」という情報と引き換えに、「武器」の正体を聞き出す。
その武器は、かつて軍事用に開発されたが不採用となった兵器であった。
戦争もサロゲートを使い代理で行われる時代、敵のサロゲートを行動不能にするために開発されたその武器は、ウイルスを侵入させサロゲートを破壊、行動不能にする。
しかし、ウイルスによって安全装置を解除されてしまうため、サロゲートだけでなく接続しているオペレータまでも殺してしまう事が可能であることが分かり、危険すぎるため封印されたものだった。
軍はトムの情報を受け、「武器」奪還作戦を開始、独立区の指導者宅を襲撃するも、「武器」は既にそこにはなく、しかも、「生身の生活」を訴えていた独立区の指導者が、実はサロゲートだったことが判明する。
トムは警察に戻り、上司(ストーン)を問い詰める。とぼけるストーンのサロゲートを破壊し情報を奪取、ストリックランドを雇っていた黒幕がストーンであり、VSIの依頼でサロゲート開発者のキャンター博士を殺害しようとしていた証拠を掴む。
それをジェニファーに伝えたところ、ジェニファーは事故に見せかけてトムを足止めし、「武器」を持って逃走
トムの追走をまいたジェニファーは警察内部の情報部門に侵入・占拠する。
そこからは世界中の全てのサロゲートの接続を監視できる。キャンターはそれを利用して、サロゲートを破壊しオペレータを殺す「武器」のウイルスを全世界にばら撒こうとしていた。
一方トムはキャンター博士のもとへ向かう。
「武器」は独立区の指導者からジェニファーに渡されていた。実はジェニファーのオペレータは既に自宅で殺されており、何者かになり変わられていたのだった。
サロゲートは、登録されたオペレータ以外には操作できない。唯一、開発者のキャンター博士を除いては。
キャンターはサロゲートの開発者であったが、サロゲートに依存しすぎるようになってしまった世界を危惧し、サロゲートを破棄し、以前の人間社会を取り戻すべきと言う考えにやがて変わった。
(独立区の指導者のサロゲートを操っていたのもキャンターであった。)
そのため、サロゲートの配給会社であるVSIから疎まれる存在となり、VSIはFBIのストーンを買収し、武器を渡しキャンターを殺そうとしたのだった。
VSIを追い出され、自分と間違って息子を殺されたキャンターは、復讐のため、全世界のサロゲートを破壊し、さらにオペレータを皆殺しにしようとしていた。
トム 「オマエのしていることはただの大量殺人だ!」
キャンター 「サロゲートを使い始めた人間は、その時点で死んだのだよ」
トムはキャンターと対峙するも、既にウイルスプログラムは始動しており、キャンターは服毒自殺してしまう。
しかし、ウイルスプログラムは全世界の全てのサロゲートをターゲットとして選択するのに時間を要していた。
その間に、トムは博士の遺体からコントローラーを奪い、ジェニファーのサロゲートを操り、ウイルスプログラムを無効化することに成功する。
しかし、オペレータの人間の生命が安全であることを確認したトムは、最後の段階で、全世界の全てのサロゲートを破壊する選択を選ぶのであった・・・・
世界中のサロゲートが停止し、世界が停止する。
やがて街には、生身の人間達がフラフラと彷徨い出て来るのであった・・・
END
ストーリーとして破綻がなく伏線もすべて回収されており、大変よくできた作品だと思います。
SFとしても、「代理ロボットによって社会が営まれ、生身で外に出ることが恐怖になる」また「身の危険がないため、サロゲートを使っている時は無茶な事を平気でしてしまう」という、これまでなかった視点を提示している点は大変面白いと思いました。
ただ、近未来を舞台にしていますが、爽快なSF作品というよりは、根幹は地味な刑事ドラマです。
アクションとしても現代の刑事ドラマのカーチェイスや銃撃戦と同じようなシーンだけ、あっと驚く大どんでん返し等もありません。
若かりし頃のブルース・ウィルス(サロゲート)と年老いたブルース・ウィルス(生身)が両方見られます
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