勘所の位置 と 弦による差異

ギターのようにフレットの有る(固定されている)楽器では、弦を"押さえつける"事で、微妙に音程が上がってしまう現象がどうしても発生するので、ブリッジの位置をズラしてやることで調整します。(オクターブチューニング) しかし、この微妙なズレのズレ具合は、弦の太さによって変わる(太いほど大きくなる傾向がある)のです。 ギターの場合は、弦ごとにブリッジの位置をズラすことで調整します。 エレキギターの場合は、弦ごとにブリッジの位置をネジでズラして調整できるようになっています。 アコギの場合はあまり調整幅は大きくありませんが、代わりにブリッジ自体を斜めに取り付けてあるものが多いです。


私の場合はフレットガット三線なので、音程はフレットの位置をズラして完全に合わせられるはずなのですが、どの弦で合わせるか?と言う問題が生じます。 女弦に合わせてフレットの位置を決めてしまうと、男弦ではかなり狂った音程になる可能性があります。かと言って男弦に合わせると、女弦側が音痴になります。間をとって中弦で調整するようにしていますが、それだとどうしても女弦は僅かに低めに、男弦は僅かに高めになってしまうので、アコギのようにブリッジ(ウマ)を斜めに置くことで調整して、なんとか使える範囲に収めるわけです。 で、市販のウマをそのまま斜めに置いてしまうと弦間が近くなってしまいますので、少し弦間を広げたコマを自作して使っているわけです。(※市販のコマをそのまま斜めにしても別にそれほど違和感はないですけどね。ただ、少し弦間は広めのほうがミスピッキングしにくいので、広めが好みです。)


三線の場合は、弦が三本なのでかなり合わせやすい(ウマを斜めにすればかなり良い線になる)ですが、ギターの場合弦が6本あって、弦も巻き弦とプレーン弦に分かれているため、正確な音程か気になってしょうがなくなってしまった人は、下のような涙ぐましい努力が行われているわけです。 ◇フレットが曲がって取り付けられているギター (http://www.geocities.jp/farniskoubou/99_blank012.html) ※Yahoo!ジオシティーズは終了しました ◇フレットの位置を自由に変えられるギター ◇TRUE TEMPERAMENT FRET SYSTEM という曲がったフレットのエレキギター こちらはフレットの曲がり方が異なる5種類のタイプが用意されていて、使う和音によって選択するのだとか・・・? ◇こちらの方も苦労されていますね (http://meantone.blog.so-net.ne.jp/archive/c2301174144-1) ※Yahoo!ジオシティーズは終了しました まぁ、完璧を追求してしまうと、今度は純正律なのか平均律なのかあるいはそれ以外なのか、みたいな迷宮に入り込んで、どうやってもこれが正解というのはありえない世界に入っていきますので、ある程度の妥協は必要だと思いますが。。。


それはともかく、三線のようにフレットレスな楽器は、押さえる位置次第で自由に音程が選べますので、オクターブチューニングを強く意識することはないわけです。 が・・・ ずっと気になっていた(疑問だった)のは、フレットレスの楽器でも、やっぱり押さえる位置は真横に並んでいるわけではなく、正確な音程を出すには、弦ごとに押さえる位置はズレているはずでは・・・? という話


最近、フレットレスの三線を弾いていて、それが確信に近くなってきました。 つまり、三線の押さえるポイント、いわゆる勘所の位置は、女限側は少しウマ側へ、音弦側は少し唄口側へズレている位置が、正しい音程になるはず。 つまり、これは・・・ kandokoro_015.png 正しい音程が出る位置はこうなるはずでは? kandokoro_02.png ※唄口に近いほど差異は小さく、ウマに近いほど差異は大きくなっていく傾向になる。 図はややオーバーに描かれています。実際は弦1本~3本分程度のズレでしょうか。 ウマを斜めに置くことで、このズレを吸収して小さくすることができます。


ただ、三線のプレイヤーでここまで意識している人は少ないのかも知れませんね・・・ 初心者の場合、そもそも正しい音程を憶えていないので、ちょっとくらい音程がズレていても気づかない人が多いのではないかと予想しています。 でも、フレットガットで正しい音程を憶えてしまうと、音程がズレているのがすごく気持ち悪い。 正しい音程で曲を覚えると言う意味では、やはりフレットガット三線は初心者には良いと思いますね。

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