<逆説の十ヶ条>
- 人は不合理で、わからず屋で、わがままな存在だ。
それでもなお、人を愛しなさい。 - なにか良いことをすれば、隠された利己的な動機があるはずだと人に責められるだろう。
それでもなお、良いことをしなさい。 - 成功すれば、うその友達と本物の敵を得ることになる。
それでもなお、成功しなさい。 - 今日の善行は明日になれば忘れられてしまうだろう。
それでもなお、良いことをしなさい。 - 正直で率直なあり方は、あなたを無防備ににするだろう。
それでもなお、正直で率直なあなたでいなさい。 - 最大の考えをもった最も大きな男女は、最小の心をもった最も小さな男女によって撃ち落されるかもしれない。
それでもなお、大きな考えを持ちなさい。 - 人は弱者をひいきにはするが、勝者の後ろにしかついていかない。
それでもなお、弱者のために戦いなさい。 - 何年もかけて築いたものが、一夜にして崩れさるかもしれない。
それでもなお、築きあげなさい。 - 人が本当に助けを必要としていても、実際に助けの手を差し伸べると 攻撃されるかもしれない。
それでもなお、人を助けなさい。 - 世界のために最善を尽くしても、その見返りにひどい仕打ちを受けるかもしれない。
それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。
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これは、マザー・テレサの言葉と言われる事が多いのだが、検索してみたら、19歳のケント・M・キースという学生が、高校の自治活動をしているリーダーのために書いたものらしい。(この人物はその後政治家やその他社会的活動を精力的に行ったようだ。)
ケント・M・キース 逆説の十か条 原文
The Paradoxical Commandments by Dr. Kent M. Keith People are illogical, unreasonable, and self-centered. Love them anyway. If you do good, people will accuse you of selfish ulterior motives. Do good anyway. If you are successful, you will win false friends and true enemies. Succeed anyway. The good you do today will be forgotten tomorrow. Do good anyway. Honesty and frankness make you vulnerable. Be honest and frank anyway. The biggest men and women with the biggest ideas can be shot down by the smallest men and women with the smallest minds. Think big anyway. People favor underdogs but follow only top dogs. Fight for a few underdogs anyway. What you spend years building may be destroyed overnight. Build anyway. People really need help but may attack you if you do help them. Help people anyway. Give the world the best you have and you’ll get kicked in the teeth. Give the world the best you have anyway. © Copyright Kent M. Keith 1968, renewed 2001
マザー・テレサの「カルカッタの孤児の家」の壁にこの言葉が書かれていたことで、広く知られるようになったそうだ。 麻生太郎の部屋の壁にも貼ってあるとか。 一見きれいごとのように思えるが、「リーダー論」として見れば、非常に興味深いと思う。 リーダーという存在は、孤独なものだ。 みんなから代表として選ばれたにもかかわらず、任務を遂行するプロセスでは、思わぬ反論にあう。 それは政治のリーダー的立場を見ていても、職場の長や学校の委員長などを見ていてもわかるだろう。 しかしその経験からは、群れに安住して勝手なことばかり言う「その他大勢」とは一味違った、密度の高い経験や人間関係が得られるのも事実。
いま、自分も、期せずしてリーダー的な立場にあり、孤独を感じている。 そういうい意味では、この十か条には、感じ入る部分もある。 上に立てば、すぐに、必ず、批判を浴びるのが人間関係だ。 人はみんな考え方・感じ方が異なっている。 時に正反対の事を言う人々の意見を、すべて聞き入れるなど、出来るわけがない。 全員の顔色を伺うのがリーダーではない。 しかし、自分の意見が聞き入れられなければ、すぐに独裁的だとリーダーを批判する。 人間が、どれだけワガママで無責任で思いやりが無いものなのか、思い知らされる。
マザー・テレサがこの「十ヶ条」の後に次のような言葉を書き加えているそうだ。 「最後に振り返ると、あなたもわかるはず。 結局は、全てあなたと神との間のことだったと。 決して、他の人との間のことではなかったと」 私にはこの言葉は、正直にいって、いまは良く分らない。 しかし私も役目を終える節目の時も近いので、その後、ゆっくり振り返って見るときがくるのだろう。。。
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