ふと、思い出したこと。。。
キックボクシングで、首相撲というのがありますが
正対した選手同士がお互いに相手の頭の後ろに手を掛けて、相手の頭を下に下げさせようとするヤツですね
下を向かせることができたら、膝蹴りの連打が始まるので、お互いに下を向かされないように頑張るわけですが。
私はあれ、得意だったんですよね。
かなり強い選手相手にも余裕で勝ってしまった。
別に背筋や首の筋力が強いわけではなく、コツがあるのです。
それは、上に伸びること。
不思議なもので、前に引っ張られるからって、それに対抗して後ろに引き返そうとするとダメなんですよね。
あまり詳しく分析したことはありませんが、なんとなく思うのは、、、
しかし、上に上に頭を伸ばすように?対抗すると、不思議と倒されません。
結局、自分は正面を向いたまま、相手がもがいている内にだんだん下を向いてくるという(笑)
相手の力の方向に正直に正反対の方向の力で対抗すると、相手が力を抜いたらコチラも抜く、相手が力を入れたらこちらも入れる、という状態になるので、つまり結局は相手に主導権があるということになるからなのかも知れませんね。
組み合うような競技をやっている人は、こういう力の使い方は、なんかの役にたつかも?(^^)
もう少し具体的に分析を試みると、どうしても、力に真っ向から対抗しようとすると
ぐっと引っ張られる。
↓
対抗して引っ張り返す
↓
相手が力を緩める
↓
自分も緩める
↓
相手がまた力を入れる
↓
引っ張り返す
を繰り返していると、相手の力に対して僅かずつ、反応が遅れていくわけです。その分、僅かずつ崩されていく可能性があるわけですね。
(※毎回ホームポジションにきちっと戻るのが大事、そのためにも、力に対抗するのではない軸が必要になるわけです。)
これは、ブラジリアン柔術で教わったクラッチの切り方にも似ている。
手でしっかりとホールドしていると引っ張ってもなかなか一気には切れない。
これを簡単に切る方法があります。
グッと引っ張る
↓
少しだけ隙間が空く
↓
隙間が塞がらないようにクサビ(指)を突っ込んでおく(!)
↓
また引っ張る
↓
また少し隙間が広がるので指を奥に差し込んでいく
これを3~4回やるころには、握っている手は簡単に開いてしまいます。
やってみると、本当にあっけない。
力の使い方というのは、知恵と工夫次第なんだなぁという、実に合理的な話でした。
日本人は、どうしても、極意と言うと、説明できないような絶妙なタイミングみたいのがあるように思ってしまいますが、もちろんそういうのもあるのですが、外国人は意外と誰でもできるような合理的な工夫を積み重ねていたりしますね。
日本人は道具一本でなんでもこなす、外国人は用途に合わせて道具を開発する、みたいな?
どちらの方向から行っても、道を極めて行けば、最終的には同じ境地に到達するような気がしますが
合理的な工夫は達人になる前にも役に立つので便利(^^;)
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