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原美術館|ソフィ・カル「限局性激痛」

エンターテイメント・アート
話が脱線してしまったので、仕切り直し(笑)

東京・品川にある原美術館が閉館すると発表された。
Hara Museum Web | 原美術館
原美術館(東京都品川区)とハラ ミュージアム アーク(群馬県渋川市)の公式ホームページ。現代美術を中心に、展覧会とイベントの情報、カフェとミュージアムショップのご案内などを掲載。両館とも公益財団法人アルカンシエール美術財団が運営する。
www.haramuseum.or.jp
閉館は2020年末、まだしばらく猶予があるので、一度は行ってみようと思っていたので、誕生日だった過日、誕生日なのを理由に(笑)朝から遠路出かけてみた。



駅から少し遠く、交通の便が悪いところな事も理由なのだろうか、人が殺到して激混みということはないと聞いていたが、それでも閉館の発表の影響か、最近はそこそこ混んでいるという話もネット上にはあった。

閉館の理由は人が来なくて経営不振、と言う事ではなく、
竣工から80年を経た建物の老朽化と、古い建築を再利用しているがゆえに、ユニバーサルデザインやバリアフリーの観点からの問題があること。そして、建替えには法規制上の制約も厳しい状況で、公共施設としては相応しくないと判断した。
とのこと。

原美術館は、その趣のある古い建物が評判の美術館だとか。
実業家・原邦造氏の邸宅として昭和13年に建造された建物で、大変お洒落で趣のある、建物そのものが芸術的なものであると。(お洒落な雰囲気からか、定番のデートスポットにもなっていたそうで。)

JR品川駅から徒歩15分、京急北品川の駅からは徒歩5分という立地。のんびり歩いて向いましたが、御殿山は高級住宅地、立派なお屋敷が多いなぁ・・・と思っていたら、そのうちの一つが原美術館でした。混雑も覚悟したものの、それほどでもなく。

昼飯抜きで行っていたので、美術を見るより先に、中のカフェ「カフェ・ダール」へ(笑)
(※レストランのみの利用でも入館料が必要です。)

昼時もあって結構混雑していたのですが、それでも7~8割といったところ、満席ではなくすぐに座れたので助かりました。

中庭に向かう半円状の細長いスペースで、一人掛けの席も多く、一人客も結構多い。
なんかお洒落な方々ですこと。。。

料理はWeekend MENUから2375円の「セットBで」と発注(笑)

ネットで見かけたメニューとは料理が違っていたので、毎週違うのかも(当たり前か)

ツナのパイ包み焼きとポルチーニのパスタ。パイ包み焼きは絶品だった!

パスタも美味しかったけれど、ちょっと量が多かったのと、少し麺が伸び気味だったのがしんどかった。。。

デザートのセットも発注、「イメージケーキ」という、展示中の作品を模したケーキがあるのですが、これも近いうちに終了となるとのことだったので、それを発注。(限定者に弱い・笑)


建物が目当てだったので、到着するまで何の作品を展示しているのか知らず。

食事をしながらパンフレットに目を通すと、ソフィカルさんという方の「限局性激痛」なる展示だった。

ソフィカルさんじゃなくて、ソフィ・カルさんか(^^;)

日本に2~3ヶ月留学していた経験があり、ただ、それはソフィさんにとっては地獄のような体験であった、と。。。。(´・ω・`;)

大変悲劇的な別れを体験したため、ということだったので、実は日本が大変気に入ってしまって離れるのが惜しかったとか、日本で恋をしてその人と離れるのが辛かったとか、そういうツンデレ的な話なのかな?とも思ったが・・・

展示会をすべて通してみて、どうやらこの人は日本には良い思いは何ももってなさそうだ、と言う結論に・・・(´・ω・`;)

いや、まぁ、不幸な出来事を経験し、その原因が日本留学であったので、どうしてもそれを重ねて思い出してしまうので仕方がないと言う部分はあるのだろうが。。。

ただ、日本へ行く前から日本が嫌いだった、みたいな事を作品の中で書いているので、もはや、何をしに来たんだ???という感じも。。。

作品は、前半と後半に別れていて、前半は日本へ留学するまでの道中と、日本へ来てから~留学終了の最終日(不幸な出来事があった日)まで。

後半は、不幸な出来事を嘆きながら、立ち直っていくまでを描いている。

一体何があったのか、前半の最後まで行ってもいまひとつ掴みきれない。(本人もまったく同じ状態だったのだろうから、それを表現しているのか。)

後半になると、その不幸が何なのか、何が原因でそうなったのかが明かされていく。

結論から言うと「彼氏にフラれた」(笑)

フランスに彼を残して日本留学を決めたソフィですが、彼は「そんなに長くは待てない」と反対していたのだとか。それを振り切って日本行ったソフィ、留学最終日にインドで彼と落ち合う約束をしており、留学が終わってさぁインドに向かうという当日、悲しい連絡を受け取る。

「彼が事故に遭った、インドには行けない・・・。」

そこで前半は終了。

前半では、彼からのラブレターなども公開されており、その中に「僕の愛する奥さん」というような表現がされていたり、しかしソフィは「彼の花嫁になるために」みたいな事も書いてあって、比喩的に奥さんとか花嫁と表現しているのか、結婚しているのか単なる恋人なのかはっきりしない。

さらに、彼が事故に遭ったという連絡、もしかして、人生最悪の出来事とは、彼と死別してしまったのか?!とも思わせる。

後半は二階へ。

二階の展示の冒頭には、ベッドと赤い電話機がある殺風景な部屋がまず有り。ますます意味が分からない。後半が始まり、ソフィの嘆きの文章とともに事態が徐々に全部明かされていく。

何があったかというと、彼は、死んだのでもなく、事故にもあっておらず、ただ、他の女に目移りして逃亡してしまっただけ、と言う事のようで。。。

徐々に明らかになっていくのは、相手もかなりゲスな男という印象。

男はソフィの父の友人であり(つまりかなり年上)、かなりのハンサムで、ソフィは子供の頃から憧れていたらしいが、友人の娘に手を出すって・・・

ソフィをフッたときも、他の女性が好きになったという理由。

まぁ、留学に際して、わずか2~3ヶ月程度にも関わらず、「そんなに長くは待てない」と言っているあたり、かなりのプレイボーイであることが伺えるわけで。

しかし、まぁ、ソフィのほうもかなり・・・よく言えば情熱的、悪く言えばエキセントリックな印象で(笑)
(芸術家はまぁそんなものかも知れませんが)

嫌がる男の家に無理やり花嫁衣装で押しかけ渋々認めさた、みたいな、男性側にもちょっと同情すべき部分はあるかも(笑)

そもそも、その男を選んだのは、その前に別の男との失恋があり、それを癒やすために誰が適任かを考えて見出したということだったとも書いてある。つまり、一途な乙女の純情が破れたと言う話もなさそうなわけで。。。

そして、ソフィは愛を確認したかったのだろうか、彼の反対を押し切って、あえて遠い国への留学を決めてしまった。そして、「愛する奥さん」という手紙をもらい、「勝ったと思った」と書いているソフィ。

しかし、彼はインドにすら向かっていなかった。。。

まぁ、こういう男性、居るんですよね(笑)

本当は別に愛しているわけでもないのに、押しの強い女性に押し切られて、うんと言ってしまった。

直前まで行くと連絡していたのに   頭では本当に行こうと思っていた、行かなければいけないと思っていた、けれど、身体がどうしても動かなかった、ということなんじゃないでしょうか(^^;)

あるいは、最初から騙すつもりだった悪い男なのかも知れませんが。

後半の作品は、空港のホテルの一室で、彼をやっと電話で捕まえて、別れを告げられた事が、そのホテルの一室の写真とともに文章で語られていく形式。

その文章と交互に、どこかの誰かの不幸な体験談と、それっぽい写真が展示されている。

文章はすべて黒い布に刺繍で書かれている。

繰り返し同じ文面が書かれているように見えるが、良く読むと、内容が徐々に変化していくので、ちゃんと読みましょう(笑)

間に挟まった誰かの不幸な体験談は、ソフィがフランスに帰ってから、他の人々の不幸な話を聞くことで、自分の失恋の悲しみを癒やしていった、と言う事らしい。

他にもっと酷い体験をした人間はたくさん居る。それをたくさん聞くことで、自分の体験なんて大したことないと思えるようになっていくということか・・・(それが効果的だったのか、3ヶ月ほどでソフィは完全に立ち直ったようです。)

ソフィの失恋の告白は、進んでいくにつれ、徐々に短く、また文字の色が暗くなっていき、大したことはないただの失恋話というような短い文章で終わる。

何か、色々な意味で、後味の悪さを残すような展示会であり、それも含めて芸術と言う感じなのでしょう。

ソフィについて検索してみると、かなり実験的なシチュエーションを多く好む手法の方のようで、それぞれが、なるほど、芸術っぽい(現代芸術、前衛芸術?)感じで、面白いなとは思いますが。

実験的なシチュエーションを面白がるのが芸術、という事を聞いたことがあります。

まぁ、私には芸術はあいかわらず理解できませんが・・・(笑)

前半部の、ソフィの日本までの旅、と日本滞在中の写真をどんどん並べていく手法は、現代で言うところのSNSみたいだなぁと思いました。

今では、SNSで同じような投稿をよく見かけますが(笑)

発表されたのは2000年とのことなので、当時はまだSNSはなかった時代なので、当時としてはかなり先進的な表現方法であったのでしょうね。

日本滞在中はとても楽しそうに見えるのですが、日本は好きではなかったと終始書かれていて、しかしその展示がわざわざ日本で行っているのも、皮肉な感じ・・・それも含めて芸術なのかも知れませんが(笑)

定番デートコースだそうですが、今回の展示は恋人と行くのにはイマイチ向かない気がしますので注意(笑)

話は原美術館に戻りますが、なるほど建物は趣があり、常設展示はなかなかおもしろかったです。

最上階の、真っ白なタイル張りの何もない部屋とか・・・意味は分かりませんが、確かに、異様な雰囲気を感じます。その中に入れるというのがおもしい体験ですね。

それから奈良美智さんという方のアトリエ(Draeing Room)がとても気に入りました。

明るい屋根裏部屋と言う感じですが、とても居心地がよさげで。。。

奈良美智さん、女性かと思ったら、ならよしともさんという男性の方なんですね。有名方で、オリジナルの少女のキャラクターを確立していらっしゃようで。

https://www.google.com/search?q=奈良美智

日本庭園もとても綺麗でした。中に入れないのが残念。

あと、一貫して写真撮影禁止だったのが残念。

展示されている美術品が撮影NGなのは仕方ないとしても、建物もすべてNGというのは・・・(結構ブログ記事などで写真を公開している人が居るのは何故なんでしょ?)

日本の美術館はほとんどが撮影はNGですが、最近ニューヨークの美術館に行った知人の話では、写真撮影は可なんだそうで。みなバンバン写真とりまくっているとか。

日本はなぜダメなんでしょうね・・・?

SNSの時代、どんどんネットで宣伝してもらったほうが客足が伸びると思うのですが。。。

余談ですが、美術館に来るような女性というのは、美女が多いですね。

顔というか、お洒落に着飾っている人が多い。

やっぱり美術品に興味があるような女性は、お洒落のセンスも良いのでしょうか。。。

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