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イラストの盗作問題

エンターテイメント・アート
「はるかぜちゃん」ことタレント・女優の春名風花ちゃんが出版した「いじめているきみへ」が発売中止となったそうで。

(※芸能人に "ちゃん" とか "さん" とかあまりつけて記事はかかないのだけど、それは芸能人の名前が屋号みたいなものであるという認識と、また遠い存在であるからなのですが、はるかぜちゃんはずっと前からTwitterで見続けてきたので、親近感もあり、呼び捨てのほうが違和感を感じたのでちゃん付けて書かせて頂きます。「氏」というのも違和感があって・笑)

なんでも、中に使われていたイラストが盗作である事が判明したためのようです。
絵本「いじめているきみへ」に関する重要なお知らせ : 春名風花 公式ブログ
昨日のブログは嬉しいお知らせでしたが、今日は悲しいお知らせをしなければなりません。⭐僕の絵本、「いじめているきみへ」の挿絵がネット上の写真からの模写である事が分かり、本日付けで朝日新聞出版から、正式にコメントが発表されました。思った以上に事実確認に時間が…
lineblog.me
Twitterなどでは、著作権違反は親告罪だから、権利者が訴えていない現時点で出版停止までは必要ないのでは?という意見もあるようですが、「いじめ」を手イーマにした絵本が誰かをいじめるような事があってはならないので、そのように判断したとのこと。

イラストやデザインの盗用問題って、とても難しい面があると思います。
※このブログでは著作権違反、その他反社会的な行為はしない方針で書いていますが・・・

グレーなモノもありますが(笑)

判例なども調べてセーフかな、という判断を下したものは使用しています。

たとえば、映画などの「あらすじ」を紹介する事はその作品の権利の侵害になるか?など、世界的に見ても明確に判断できない部分があるようですが、総合的に判断して、セーフだろうと判断しています。文字のみによるあらすじ紹介で有罪になった事例はないということでセーフと判断します。

同様に、ドラマのワンシーンのスクリーンショットなども使用していますが、作品の紹介や感想などを書く際に、1~2枚程度の写真を引用するのは「引用」の範囲内であるとの解説を法律の専門家の方が書いているのを見ましたので、その解釈を採用させて頂きました。

※今後、新たな判例が出た場合に、判断が変わる事はありえます。
しかし、この種の話はなかなか難しい面があると思います。気をつけていても、知らないうちに違反になっているケースもあるわけですね。

特に、イラストやデザイン。

意外に思われる方も居るかも知れませんが、誰かが撮った写真を元に絵を描いた場合、著作権違反になります。

それは、写真を撮った方の権利を侵害している事になるのだそうで。

絵にしてしまうと、写真と絵とは構図が同じであっても、全然同一のものではないと思うのですが、ダメなんだそうで。

作曲と編曲の関係に似ているかも知れませんね。

「キッスは目にして」という有名な歌謡曲がありますが、これ、作曲者は「ベートーベン」になっていますよね(^^;)

ベートーベン作曲の「エリーゼのために」をモチーフにして作られた曲なわけで、編曲というよりは完全な創作と言って良いレベルの違う曲になっていると思うのですが、作曲者はあくまでベートーベンなわけです。

(※ベートーベンは没後200年近く経過しているので権利は消滅していると思いますが。ただ、パブリックドメインだからといってそれを自分の作品だと言ってよいわけではないわけですね。)

更に言うと、「フォント」はもっと微妙で分かりにくいようですね。

いつぞや、オリンピックのロゴが、ベルギーのデザイナーの作品の盗作ではないか?という騒動がありましたが
「まったくの事実無根」 東京五輪エンブレムのデザイナーが会見、盗用疑惑を強く否定 書体など詳細も説明 (1/4)
「まったくの事実無根だ」――東京五輪のエンブレムを作成したデザイナーの佐野研二郎さんが記者会見を行い、デザインの盗用疑惑を改めて否定した。…
www.itmedia.co.jp
明らかにそっくりで、イカンだろこれは?というのが素人目の印象でしたが、これは、デザインの専門家から見るとセーフの内容なんだとか。

その時の解説を色々聞いていたら、フォントのデザインで著作権に範囲にならないようにするのはとてつもなく難しいんだなぁ、と思いました。そりゃそうですよね、文字なんて、誰が描いたってアイデアはある程度似通ってきてしまいますから・・・(笑)

絵やイラストを描く時、写真を参考にしたい事はあるわけですが、その場合に絶対に著作権違反にならないようにする方法が実はあります。それは   
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   写真を自分で撮影する(笑)

自分で撮影した写真の著作権は自分が持っているわけですから、それを模写しながら絵を書くことはセーフなのは間違いなしですからね(^^)

では、まったく同じ構図で写真を撮るのは著作権違反にならないのか?

検索してみたら、これに関して詳しく説明してくれている記事を発見。
写真の構図に著作権はある?ない?気になったので調べてみた
僕はいろんな場所に行って写真を撮るのが好きなんです。 他の方々が撮ってらっしゃる写真を見て「あ、これかっこいいな〜」っていう場所をリストにしておいてあちこち飛び回っています。訪れた場所では他の方々が撮…
logcamera.com
結論から言うと
  1. 記録用写真や監視カメラの画像など"創造意図"のない写真には著作権はない。
  2. 風景などの動かせないものは同一構図で撮影しても問題なし。
  3. 動かせる被写体は著作権の侵害をしている可能性がある
問題となるのは3番目のケース。これは、ケースバイケースで、個別に独創性・創造性その他様々な要素で判断される/争われる事になるということですね。

著作権や知的財産権の線引きというのは、そこに「創造性」「独創性」が認められる場合に、それを保護する権利、だと個人的には理解しています。

MIDIデータに著作権はあるか?という話が以前ありました、楽譜をそのままデータ化しただけならば、そこに独創性が見いだせない場合は権利は主張できないという判断が主流のようです(※もちろん元の曲を作曲した人には権利があります)。ここでポイントは、MIDIデータがすべてセーフという意味ではなく、独創的な演奏技術の表現などがデータに反映されている場合は、著作権が認められる場合がある、と言う事ですね。

例えば、独創性や創造性のない、誰もがありきたりに使っている構図の写真の場合は、著作権侵害になるかどうかは微妙なことになるわけですよね。

だとすると、例えば窓辺に座っている女性の構図はどうなのか・・・?

上記サイトにある、スイカの写真の事例が参考になりますね。

さすがにスイカの写真なんて誰でも撮れるのだから著作権侵害にならないだろうと思うのですが、裁判では、絵を描く前にその写真を見ていた事、その他の静物の配列等が判断材料にされてアウトとなったようですね。

ということを踏まえた上で、今回のイラストレーターみきぐち氏の盗作問題を見ると、かなりグレーな気がするのですよね。

グレーだけど、黒に近いグレーというか、ギリ、アウトの線を超えてしまったという感じ?
イラストレーターみきぐちさんの盗用問題について
イラストレーターのみきぐちさんが作品が写真からの盗用であったことを告白しました。まとめ内にある比較画像についてすべて黒と断定している訳ではありませんが、見比べて明らかにその写真を見ながら描いたと分..…
togetter.com
きみぐち氏の作品というのは、写真をベースにしているとしても、かなり独創性があると思います。
https://creatorsbank.com/chidoridama/

ここまで行くと、「キッスは目にして」と同様、主題は別に著作者が居るけれど、9割以上独創的な作品、みたいなレベルとも言えなくもない・・・

例えば、音楽の場合、作曲者に権利があるのは当然ですが、編曲者にも権利が発生します。

原曲にない独創的・芸術的な表現が編曲によってもたらされるからですね。

つまり、今回のきみぐち氏のようなケースでは、作曲者に対する編曲者のような権利は認められても良いかなと思うわけです。

ただし、あくまで作曲者の許諾を受けた上で、と言う事になると思いますので。作曲者の許可なく楽曲を使うことはできないわけなので・・・

今回のケースでも、写真を撮った人が許可を出せば一気に白になってしまうケースですね。

現段階では、写真の権利者から訴えられたわけでもないし、法律的な判断が出たというような段階ではないようですので。

ただし、倫理的な問題はある、というわけですね。

あくまで倫理的な判断として、自粛しましょう、反省しましょう、ということなのでしょうね。

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