「放送禁止用語」ってありますが。 あれ、別に放送してはいけないという法律があるわけじゃないんだそうで。 単なる、放送局側の自主規制に過ぎない。 で、その自主規制がどうやって生まれ、拡大してきたかを知ると、実に馬鹿らしいという話。 これは、架空の国の喩え話です。
ある時、ある国の、あるTV番組で、ある「言葉」が使われました。 それについて、とある団体から苦情が寄せられました。 それまでは、その言葉は普通に使われていた言葉で、差別的な意味もなかった。 しかし、「それは差別だ」と苦情の電話が放送局に入るようになったのです。 それも、苦情の電話は一本二本ではありませんでした。何日にも渡って、何百本も電話が鳴り続ける。電話に出れば、罵詈雑言を繰り返し浴びせられる。 職員はその対応に追われて、通常の業務ができないような状態になってしまいました。 執拗に執拗に、続けられる苦情電話に困った放送局側は、面倒な事にならないように、その団体を刺激しないよう、「その言葉は使うな」と内部ルールで決めました。 これが、放送禁止用語の始まりでした。
実は、テレビ局に苦情の電話を入れた人達は、不特定多数の善意の人ではなく、ある特定団体のメンバーだったのでした。組織力を使って、構成員に動員をかけ、執拗に「攻撃」を仕掛けたのです。 果たして、その団体は目的を果たし、自分たちに都合が良いように、放送局に放送禁止用語を追加させる事に成功したのでした。
このような事が繰り返され、放送局の職員はそのうち麻痺していきました。面倒な団体の苦情にはハイハイと従っておくのが慣習になってしまいました。 その国の国民は大人しい性格で、実際のところ、放送局に不特定多数の善意の人から苦情が殺到するなどという事態は、その国においてはほとんどありえないと思われました。 苦情が殺到したケースというのは、何らかの組織的な動員があった結果だったわけです。 このような事を仕掛けてくる団体は、差別を飯のタネにしているような、いわゆる「活動家」であったり、あるいは背後に何らかの意図をもった影の黒幕的な組織が支援しているケースでした。 このような組織的な攻撃を行うのはほとんどが「人権団体」が多く、「人権」や「差別」についての苦情攻撃が多かった。 「人権問題」や「差別問題」については、とにかく苦情が殺到しやすい。 そのような状態が長く続き、いつのまにか、その国のメディアは「差別」や「人権」と言われると及び腰になる癖がついてしまいました。 やがてその国のメディアは、おかしな内容の訴えであっても、「差別だ!」と言われると、内容を精査することも反論することもなく、すぐに訂正と謝罪するようになってしまいました。 その国のほとんどのメディアが「差別」と言われる事に異様に弱腰になってしまったのです。 その結果、自分のワガママを通すために「差別だ」と言い出す人間が出てくるようになりました。 隣の国からやってきてその国に住み着いた人間が、自分のワガママが通らないのは、「自分が隣の国から来た人間だからだ。」「隣の国から来た人間はこの国では差別され、迫害されている。」と主張するようになり、それが通るようになってしまった。 実は、最初に放送局に攻撃を仕掛けた団体は、隣の国から来た人間達の集団だったのでした。 その人間たちはやがて、特権階級のような地位を獲得する事に成功したのでした。 実は、その人間たちは、その国を侵略して我が物にしたい、隣の国が支援し、指示を出していたのでした・・・
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