期せずして、右利き用ハサミを左手で使う、または、左利きハサミを左手で使う研究をするはめになったわけですが(笑) 結論、左手用か右手用かはあまり関係なかった(笑) いや、右手用を使うように、左手で左手用を使ったほうが使いやすいのは確かなのですが。 これ、左利きの人あるあるらしいのですが 右利き用ハサミを左手で使う癖を身に付けてしまった結果、急に左利き用ハサミを渡されてもうまく切れない、という現象があるようです(笑) 左手のおかしな使い方を矯正して、右手と同じ様に使ってみた結果は 「すごい切りやすい・・・!」 という感動は、特になく(笑) まぁ・・・普通? という程度で(笑) 逆に、色々使い方を再分析した結果、右手用だろうが左手用だろうが、どっちでも上手に切るやり方がありますね、という結論になったのです。
言葉で説明するのは難しいかもしれませんが(そのうちイラスト書くかもしれませんが、とりあえず言葉で・笑) ハサミで上手に切る=つまり切れ味良くハサミを使うためには、二枚の刃が離れないように、ぴったり密着させる必要があるわけですね。 右手に普通の右利き用ハサミを持った場合で説明しますが、グリップ部で、親指が入っている側とその他の指が入っている側に分かれますが、
(1)その親指側を内側方向(自分の胴体に近づく方向)に押し出し、その他の指側を外側に引く (2)その他の指が入っているグリップを指の先方向に巻き込むように捻る
という二つの動作で、刃(の交差点)が密着し、うまく切れますね。 支点部分の遊びが大きい(隙間がある)ハサミでやるとよく分かると思いますが、(1)で刃をのグリップ側を広げるようにすることで、ブレード側を押し付けるようにするわけですね。 (1)だけで十分切れるのですが、念の為、僅かにですが、刃を捻り(2)、切る側の端を密着させるようにするわけです。 左手用ハサミを左手で使う場合も、まったくその反対をやればよいわけです。
右利き用ハサミを左手で使う場合は、少し工夫が必要ですが 原理は同じ、ただ、指の役割が逆になります。 右手では親指を押し出しその他の指を引くようにしましたが、その逆、親指を引き、その他の指を押し出すようにすればよいわけです。 その他の指は4本あるので工夫して、指の背をグリップの手のひら側に配置して押し出すようにする。 そして、プラスダメ押しで、親指を指先方向に巻き込むように捻る(上記2の動作) これで切れますね。
ただ、右利き用・左利き用をそれぞれ右手・左手で使ってみましたが、切れ味は、右利き用だから、左利き用だからという事は関係なくて、ハサミの支点部分の密着具合に直接比例している、という印象でした。 きつく密着しているハサミなら、上記のような工夫をしなくてもよく切れるようです。(右利用でも左利き用でも切りにくいハサミは切りにくい。) ただし、きつく密着しているほど、ハサミの動きは悪く(重く)なります。 特に、ハサミの刃は先にいっても密着するように湾曲しています。 ※閉じた状態で横から見てみると先端は密着し中間は隙間が微かに開いているのが分かると思います。(刃は「 || 」ではなく「 () 」という形状になっている) なので、支点部分の遊びが少ないほど、先端での密着が強くなっていくので、限度・兼ね合いが難しい、ある意味矛盾した構造なんですね。。。 (支点部分で完全に締め込んでしまうと、湾曲のRが大きいと先端に行くほど強く密着して重くなってしまいますからね。刃の剛性と撓り、刃の長さに締め付け具合、遊びの大きさ等などを計算に入れて設計しないといけないわけですね。難しいそう・・・) あまり締め込みすぎると、刃を開いたり閉じたりが重くなりすぎて、大量に切る場合、手が疲れてしまいます。 (刃が短いハサミのほうが、湾曲をきつくできるため、切れ味は良い傾向はあるように感じました。)
このハサミの支点部分(「要」というらしい)がネジ式になっていて調整できるハサミもあるようなのですが、植木鋏ではネジ式になっているものが多いようですが、事務用のハサミではほとんど見つかりません。 実家にあった古い洋裁用裁ちバサミがねじ式だったような記憶があります。試しに締め込んでみたところ、動きが重くなりすぎて、結局緩めたような(^^;) でも、今回のように(※)大量に切るわけではないが、切れ味が必要なケースでは、有効な気がします。 (※包帯やガーゼを止めるのに、粘着テープを左手で切りたいなど) 床屋/美容師用の高級ハサミやペットのトリミング用ハサミで、一部「手ねじ式」という、手で「要」の締め付けを調整できるハサミはあるようですが、数万円もするようですね。 さんざん検索して見つかったのはこれだけでした。
ねじ式カシメに見惚れるハサミ エクスシザーズ | STATIONERY RESTAURANT
この文房具のここが好き!というポイントがあると思うのですが、個人的にこれ!というものが撮れたので……。エクスシザーズ(カール事務器)のネジ式カシメ。全体はこんな感じ。一丁7000円する高級ハサミです。…
misatokan.jp
7000円のハサミ・・・ 300円でベルヌーイカーブのハサミが買えることを考えると、躊躇しますね(笑) まぁ、美容師やトリマーが使う「手ねじ式」ハサミは数万円以上するので、高品質で作れば7000円でも安いということなのでしょうね。。。
そういえば、発注していた「メガサク」届きました。 ソニック はさみ メガサク 学童はさみ 左手用 黄 SK-367
感想は ⇒残念!!という感じ。 宣伝文句の割に、全然、普通の安物のハサミと大して違わない印象でした。 先端で牛乳パックが切れるとのフレコミですが、先端で厚紙を切ってみても、特に違う感じはなく・・・ コクヨの エアロフィットサクサのほうがよく切れる感じ。 「グリップが大きいので力が入る」とのことでしたが、やっぱり子ども用?大人の手では指二本入れてやっと、特に力が入りやすいということもありませんでした。。。 と書くと悪いのかと思われるかもしれませんが、さにはあらず・・・特筆するほどの感動はない、というだけで、普通に、なかなか使えます。 少し宣伝が過剰で期待値が上がりすぎる感じ・・・・?(^^;) 「喰イツキ刃」は、どうやらベルヌーイカーブのような刃の平面的な形状ではなく、おそらく刃の断面、刃の先端部分が0.2mmくらいでしょうか、研いであって刃がちゃんと付いている状態のことを言ってる気がします。切りにくいものを切ってみると、最初の入りが確かに良い気はします。 ただ、刃が尖すぎるせいか、刃先をピッタリ圧着するようにして動かしてみると、フッ素コーティングが剥がれていく(!!) 刃はグルーレス形状にはなっておらずフラットなタイプなのでそこは残念ですね。ただ、グルーレス形状よりもフッ素コーティングのほうが粘着テープはくっつきにくい感じはしました。 左手で絆創膏を切るような作業では特にスムーズに作業できましたので、そこそこ優秀な鋏なのだろうと思います。
いくつか使ってみた感想としては、コクヨ・エアロフィットサクサがコスパを考えてもおすすめですかね。
考えてみると、右手用でも前に掲げた条件※をすべて満たしているハサミ、ないですねぇ・・・ ※条件
- ベルヌーイカーヴ
- フッ素コート
- グルーレス刃
- 持ち手が大きい
一番近いのは前に買った「引き斬り」のナカバヤシのか。 条件をどれかひとつ諦めれば色々ありますね。 ・・・あ、これ! エアロフィットシリーズでベルヌーイカーブではないですが ネジで分解できる構造ということは、締め付けを修正できる?!
※メーカーサイトを見てみたら、生産終了(在庫限り)のようです。 レビューを見てみても、意外と耐久性がない、ネジがプラだった、などのコメントが。 イマイチか。。。
左手用鋏を左手で使う唯一のメリットは、「線に沿って精密に切る」必要があるときに、刃の位置がが先に沿っているのが見えやすい、と言う事だけのような気がします。 そのような用途の場合は、左利き用ハサミが必須ですね。
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