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体質がだめだこの会社、きっとまた事故が起きる

日記・雑記
実は、勤め先の会社で、半年ほど前に事故がありまして。

社員が一人、亡くなってしまいました。

長い間ずっと一緒に仕事をしてきた仲間なので、当然、社内でもショックは大きかったと思います。

その後ずっと、事故の処理に追われ。

ようやくなんとか落ち着いてきたところなのですが。

先日、同様の事故が起きるのを防止するために、社員全員を集め、再発防止のためのまとめの周知会を行ったのですが。

私も参加したのですが、それを見ていて、ダメだこりゃ、と正直思いました。

これではまた事故が起きるだろう、と。。。

亡くなった作業員はベテランで、決して普段と違う作業をしていたわけでも、ルールを破っていたわけでもなかったのです。

詳しくは言えませんが、ちょっと想定外の事故でして。警察も労基も、事故の原因が分からず、そのため調査に時間が掛かり、処理が遅れてしまったのですが。

結局、原因は分からず、原因不明のままということになったようです。

恐らくですが、原因は分かっているのです。原因は、大きくわけてふたつ。

一つは、元請けから提供されていた工作機械に不具合があった。

一つは、被災した作業員がその機械の至近距離の危険な位置で作業していた。

しかし、1つ目の理由については、「原因不明」(つまり不具合はなかった)という事になったよです。

労基もかなりしつこく調べていたようなのですが。

労基の人間もバカではありません、恐らく原因は分かっていたはず。しかし、一切証拠がないのです。再現実験をしても、同じ現象が再現しない。

(ただこれに関しては、その機械を操作している元請けのオペレータが再現しないように操作していた疑いがあり。ウチの人間が自分たちに操作させてくれといくら言っても、頑として操作させてくれなかったそうです・・・)

そして、事故後、労基の検証が終わった途端、その機械を元請けはさっさと撤去してしまいました。

警察も労基もとにかく証拠がないので「あやしい」というだけではどうにもできないようで。

ただ、問題は2つ目のほう。

実は、死んだ作業員は、その機械の傍には確かに居たのですが、すぐ近くというわけではなかったのです。おそらく2~3mは離れていた。

実は、その機械を使うに当たって、何メートル離れれば安全なのかという明確な基準がこれまで業界にはなかったのです。

そして、2mも離れていれば大丈夫、というのが長い間の業界の暗黙の了解だったのです。

しかし、今回、その機械が誤作動を起こし、それに作業員が巻き込まれてしまったわけですが。おそらく他の会社の作業員も、同じ様な距離感で作業するのは、業界では当たり前だったはず・・・。

つまり、死んだ作業員が、ことさらその日におかしな行動をとったわけでもなく、ルールを守っていなかったわけではないのです。

しかし。

元請けの会社が全国に事故事例として周知徹底と再発防止を呼びかけたわけですが。

結局、死んだ作業員がルールを守らず危険な距離で作業をしていた、という結論にされてしまったようで。

機械の不具合については、機械の補助操作をしていた作業員(死んだ作業員の同僚)がおかしな操作をしたのだろう、という事に(明確にはそのような文言はありませんが、雰囲気的に)されてしまったようです。

そうして、「原因不明」「作業員の不適切行動」が結論となって落ち着いた頃。

元請けの会社からウチの会社の部長宛に一通のメールが。たまたまそれを見てしまったのですが、その言い分に頭がクラクラしました。

曰く

「死亡事故を起こすとは何事だ。プロ意識に欠けている。それについてどう申し開きをするのか?」

というもの。

いや、そもそも。

元請けの会社の無理な命令に答えながらの仕事だったわけですが。無茶な納期に追われ、作業スペースも予定していたのと違う場所に移動させられ、スペースも非常に小さくさせられ。安全な距離など取りようがなかった状況だったそうなのですが。

おそらくそれについて文句を言えば、「お前らプロだろう」「できないんなら仕事はもうやらん」と言われるのが目に見えています。

しかし、事故が起きた日、ウチの会社の部長が元請けの会社の社長に言われたのは、開口一番

「状況のせいにするなよ?」

だったとか。

要するに、

「元請けの会社のせいにするなよ?」

という事ですね。

ま、思わず保身に走るのはよく有ることですが。

しかし、残念だったのは、元請けよりもウチの社内の事情。

今日、部長が何故かドヤ顔で言ってるのを聞いたのですが。

曰く、元請けの会社に行って怒られてきたよ、と。

「事故を起こしたのはお前の会社なんだから、一切言い訳をするな。状況がどうとか元請けがどうとか一切言わず、ひたすら申し訳有りませんでしたと黙って謝るのが正しい姿勢だろう?」

と言われたと。

これは酷い・・・

要するに、一切自分たちには非はない。余計な事は一切言わず、ただ黙って謝り続けろ、という事ですよね。

そして、残念だなぁと思ったのは、部長がそれを受け入れてしまった事。

そして、何故かドヤ顔で社内でそんな事を元請けが言ってるぞ、と言って回る事。

また事故が起きそうだと書きましたが、そう思った最大の理由は、この部長ですね。

一連の再発防止の対策について聞いていて感じたのは、結局会社の社長・部長・課長クラスが全員、どうやら、

「自分たちは正しかったが、社員・作業員がルールを破っていた。その結果事故が起きた。」

と言う認識なのだなと言うこと。

先述した通り、死んだ作業員はルール違反をしていたわけでも、普段と変わった作業をしていたわけでもないのです。

にも関わらず事故が起きたのは、ルールが間違っていたからだと思うのですが。

なぜか、死んだ作業員がルールを守っていなかったと、自社の管理職までもが挙って言っているようなものです。

「自分たちに責任はない、事故を起こした下請けの会社が悪い」という態度の元請け大手メーカーと同じ事を、社内で管理職がやっているのです。

「自分はずっと安全を訴えてきたが、みんな聞いてくれなかった。」

と部長サマは繰り返し言います。

自分は悪くない、お前らがバカだから起きた。なんてことをしてくれたんだ、と。

ああ、この会社で、事故が起きた原因は、この部長だなぁと思いました。

部長の方針・指示が間違っていたから、間違ったルールで作業が行われ、事故が起きたのに。

はっきり言えば、現場の人間は、上からの指示を守っていただけなのですから。

だとしたら、間違っていたのはルール、そしてそれを指示した指揮官達の方針のはずなのですが。

その間違った指示を出した指揮官達は、自分が間違っていたなどとは微塵も思っておらず。オマエラガーと繰り返すばかり。

事故が起きた時、必要なのは

「今後は部下の教育を徹底します」

ではなくて

「自分たちの指示が悪かった」

という姿勢・視点だと思うんですよね・・・

特に、今回のように、下が真面目に指示に従っていただけのケースでは。

さらに悪いのは、ウチの会社の体質。作業員達は非常に体育会系で、上下関係が厳しいのです。

また、部長サマはヤクザも顔負けのドスの効いた恫喝を日頃から平気でする人物で、「ミスター恫喝」なんて影で呼ばれているほどで。

現場のリーダーである課長も同様で。誰も逆らうことができない。

正直、あの工作機械、近くで作業するのは危険だなぁと私は個人的にずっと感じてしました。しかし、私は作業する立場ではないし、現場のベテランが皆大丈夫だと言うのだから口出しできません。しても相手にされません。

「そんな事していたら仕事にならん」

と言われてしまうでしょう。

今回、死亡事故が起きたからこそ、以降は「近くで作業するな」と言うようになりましたし、5m以上離れるというルールもできました。(それでも少ないと思うんですけどね。実際にはそんなに離れていたら「仕事にならない」んですが)

しかし、事故が起きる前であれば、機械を怖がって作業を中断して離れてしまったら、持ち場を離れたということで怒鳴りつけられる、それが当たり前の会社だったのです。

怖いと感じても、やり方が間違ってると感じても、誰も課長や部長が怖くて意見を言えない。そういう体質・風潮が、事故を招いたんだと私は理解しました。

そういう私も、部長にそれをはっきり言うことができません。言えばブチ切れて恫喝されるの分かっていますから。まぁ、機械をみつけては、遠回しに遠回しに言うようには努力していますが。今日もそれやって、部長サマは非常に不機嫌になってしまい、一日、こちらも大変気分が悪かったのですが。

「ヒヤリハット」というのをご存知でしょうか?

ハインリッヒの法則というのがあるのですが、それは

1件の重大事故の影には、29件の軽微な事故があり、30件の軽微な事故の影には300件の「ヒヤリ」や「ハッとした出来事」がある。

その300件の「ヒヤリ」「ハット」を、その時点で潰していけば事故は起こらない、という理屈なのですが。

元請けから言われて、作業員に毎日、作業でヒヤリハットがなかったか報告書を出させているのですが。

ウチの会社、ほとんど誰もヒヤリハットを提出せず。いつもゼロ件なんです。

なぜそうなったか?

それは簡単なこと。最初に真面目にヒヤリハットを書いた作業員が、部長や課長に恫喝されたからですね。

本来は、ヒヤリハットというのは怒られるような話ではなく、むしろよく気がついた、よく報告してくれたと褒めるべきものだと思うのですが。

ウチの会社の場合、

ヒヤリハットがあったのは、作業員が不適切な行動をしていたからだ。

ヒヤリハットの報告とは、作業員の不適切行動を自己申告させるものだ

というふうに、部長・課長は理解しているようで。

提出したら、皆の前で吊るし上げられて怒られる。

そんなのを見たら、誰もヒヤリハットなんて報告するわけがない。

結果、ずっとゼロ件。

そして、報告ゼロであるのを見て、部長サマは「これからも引き続き安全に務めてください」と褒めるような事まで言ったのです・・・

本末転倒。。。

事故の再発防止に関しても、社員・作業員から一切意見を聞く事なく、勝手に上で新しい対策・ルールを作って、それを上から命じるだけ。

本来なら、作業員一人ひとりが感じている小さな不安や恐怖、危険をヒアリングして対策スべきだと思うんですけどね。

言えば怒られるから誰も言えない。上が強すぎて、上が偉そうに言うだけで、下は一切意見を言えない。そんな会社で事故が防げるわけがない・・・。

死亡事故が起きている会社です。死亡ではない事故も最近はしょっちゅう起きています。

そんな会社が、ヒヤリハットゼロであるわけがないんですが・・・

死亡事故が起きた後も、未だにゼロ件の報告が続いています。当たり前ですよね、報告すれば怒られるんですから、誰もやりませんて。。。

そして、死亡事故が起きてから、部長サマは、「なんで誰もヒヤリハットを報告しないんだ?!」と怒り狂っているという(笑)

アナタのせいです。

この会社で事故が減らないのは、上(部長サマ)の性格のせいだとよく分かりました。

うん、また事故おきるでしょうね。

もう一回死亡事故を起こせば、業界内で仕事をもらえなくなって、多分、会社は潰れるでしょう。倒産する前に、逃げ出したほうがいいでしょうかね。。。

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