ずばり、結論から書きますと、子供たちにこれから身につけて役に立つオススメの格闘技は?と問われたら、空手やボクシングなどの「打撃系」よりも、柔道・剣道をオススメします。 空手は、正直、役に立たないと思う・・・(*_*;
長らく格闘技をやってきましたが、私自身は、基本的には徒手打撃系が基本でした。 思い返せば、ブルース・リーとジャッキー・チェンが原点だったような気がしますねぇ(笑) 生まれて初めて見た映画が多分ブルース・リー「燃えよドラゴン」だったと思います。(幼児には全然面白くなかった・・・笑) そして、原点と言えるのは、ジャッキー・チェンの「酔拳」だった気がします。 思えば、私の目標、憧れは、酔拳に出てくる、ジャッキーに酔拳を授けた「師匠」だったんですよねぇ・・・(^^;) ユエン・シャオティエン(袁小田)という俳優さんでしたね、もう亡くなったと思いますが(1980没)、カフー映画が好きな人なら見覚えのある方は多いと思います。映画監督として有名なユエン・ウーピンは息子さんですね。 まぁそれはともかく。多少投げ技・組技系も噛りましたし、剣道ももちろん嫌いではありませんが、基本は打撃技が拠り所だったわけですが・・・
歳をとってみて、改めて思うのは・・・ 社会に出てみて、役に立たないのが打撃系格闘技だなぁ、と思うのですよね。。。 もちろん、打撃も必要ではあります、やはり殴る蹴るというのは本能的なもので、知らないと色々と対処できない部分は間違いなくあるわけですが。 そして、打撃で培った運動能力は、実に多様な応用が効く、という面はありますが。 しかし、直接、打撃系格闘技がそのまま役に立つというシーンは、実は現代社会においてはほぼないのですよね。。。 子供のうちは、喧嘩に強いというのがある程度ステータスとなることはあるでしょうが、社会に出てしまうと、暴力を振るえば警察沙汰になれば、社会的に葬られてしまうのが当たり前ですから。 極道の世界にでも行こうものなら、多少は役に立つこともあるでしょうが、しかし、極道の世界での強さというのは、実は格闘技の技術より、もっと違うものだったりしますよね。一対一で殴り合って勝てないなら、複数でやる。あるいは闇討ち、家に火を付けてでも、家族に手を掛けてでも、絶対に引かない。そういう、「コイツは何をするか分からない、ヤバイ奴だ」と思わせたものが勝つ、というのが、極道の世界なわけで(酷い世界ですね、関わりたくないですね・・・) 特に、空手の有段者やボクシングのライセンス所持者は、人を殴ったら、=凶器を使ったと同じ扱いになるそうで。同じ暴行罪でも、罪が重くなってしまうのです。 結局、一般の人よりも、人を殴ることができなくなる、ある意味法的には弱い立場になったとも言えるわけで。。。
子供のうちは、殴られたら殴り返せ、みたいな、腕力の強さを競ってしまうような部分もあるでしょうが・・・ 社会人になったら、絶対に人を殴ったりしてはいけないわけです。もし、誰かに殴られたら、「ラッキーって思う♪」と言った悪い友達が居ました(笑) 殴られたら、決して殴り返さず、大袈裟にひっくり返って騒ぎ立て。相手の身分証を押さえ、警察に被害届を出して、慰謝料と治療費を請求して儲かる、と言うのです。な、なるほど・・・ 見ず知らずの相手では逃げられたら終わりですが(笑)、顔見知りだったら逃げられないですからね。 大抵の場合、社会的には、被害届を取り下げてもらわないと、親族に迷惑が掛かることになる事も多い(※)ので、多少高額な慰謝料を払って土下座するハメになるわけです。 (※たとえば親類の子供の誰かが警察・司法関係に就職したいと希望した場合に、親族に前科者が居ると、それが叶わない事になってしまう可能性があるからですね。)
それと、やってみて、そして歳をとってみて、つくづく思うのですが、打撃の破壊力を維持するのは、正直、すごい大変なんですよね・・・・(*_*; 打撃で相手に十分なダメージを与えるためには、ものすごい多大なエネルギーが必要です。 何も鍛えていない人が殴ったところで、たいしたダメージを与えられないでしょう。空手などで一撃で相手を倒してしまうような破壊力を身につけるには、実は、ものすごい努力が必要なのです。
※空手のような瞬間的な爆発的な筋力を発揮するには、脳の中にそのための特殊な神経回路が構築される事が必要なのが、脳科学に寄って解明されているのだそうで。訓練していない普通の人が───どれだけ大量の筋肉を持っている人であったとしても───その筋力をごく短い瞬間に一気に最大筋力を爆発的に発動させるのは無理、ということなのですね。
歳をとってくると、その破壊力を維持するのは、とても大変だなと思うようになります。。。 もちろん、たゆまぬ努力を続けて達人の領域に至った人ならば、歳をとっても人間離れした力を発揮する人も居るかも知れませんが、若い頃と同じ脳力を維持するには、若い頃以上にハードなトレーニングが必要になります。 現実には、仕事に追われ、運動などする暇もなくなってしまう人も多いわけですしね。 また、歳をとるとあちこち身体が脆くなってくるところもあり、そんな爆発的な筋肉の使い方をしてしまうと、身体を壊してしまう可能性が高くなる、と言う事もあります。(悲)
しかし、例えば柔道は、地面という肉体ではないものを武器として、相手の身体を叩きつける事でダメージを与える事ができます。 体験したことがある人なら分かると思いますが、受け身がとれない人が投げられ背中から叩きつけられると、軽くであっても(畳の上であっても)多大なダメージを受けます。ましてやそれが、硬いコンクリの床の上やアスファルトの上であったら・・・受け身を知っている人であってもダメージは免れません。 しかし、殴るのとは違って、印象はそれほど酷い暴力とは写りませんね。十分なダメージを与えるほど、拳で顔を殴ってしまうと相手に明確に怪我をさせてしまう事になりますが、背負投で相手を地面に叩きつけても、ダメージが大きい割に目立った怪我には繋がらない場合が多いので、証拠が残りにくく、逮捕される可能性も低くなるわけですね。 つまり、どうしても暴力で相手を制しなければならないような状況の時に、かなり穏便な形で相手を制する事ができる可能性が高いわけです。 たとえ相手が暴漢であったとしても、殴ってしまうと、空手の有段者の場合、凶器を使ったと見做されて「過剰防衛」に問われてしまうことになりかねませんからね。 さらに言えば、空手などの打撃力を維持するのは大変な努力が要りますが、柔道の投げ技は、一度身につけてしまえば、多少身体がなまっていてもそれなりに効力を発揮することができるのですよね。。。
では剣道はどうか? 剣道は、棒を持たなければ役に立たない、というイメージがあります。棒で誰かを殴ってしまったら、凶器による傷害罪で、一歩間違えば殺人罪にまでなりかねませんが・・・役に立つシーンがあるか?というと、日本においては、特にいざという時に役立つ事があります。 例えば素手で暴れている暴漢はちょっと厄介だそうですが、相手がナイフを出した場合、棒を持った剣道の有段者ならば「勝った」と思うのだとか(笑) そりゃそうかも知れませんね、剣道の有段者相手に、ナイフであっても素人が剣道で対峙するのは無謀というものですね、剣道家の小手打ち一閃で決着がついてしまう事も多いでしょう(^^;) そのような場合は、相手は刃物、こちらは剣道の有段者とは言え、棒キレ程度ならば、明らかに凶器(ナイフ)を持っているほうが悪くなりますからね。
更に言えば、警察などに就職する際に、剣道または柔道は必須科目となりますから。空手やボクシング経験者の警察官って、あまりイメージありませんよね(^^;) 相手を傷つけずに取り押さえなければならないのですから、殴る蹴るの技より投げ技や関節技、絞め技のほうが役に立つわけで。(あるいは凶器を持った相手には警棒で対処。) そう考えると、打撃系格闘技は、実社会では使えない、役に立たない。役に立つのは柔道か剣道のほうかな?という結論になるわけです。。。 まぁ、現実的・実用的、ばかりを追求しても夢がない話、それを言い出すと、ほとんどのスポーツは、直接は社会に出てからは役に立たないと言う事になってしまいますからね まぁ、好きなスポーツをやれば良いとは思いますが・・・・(^m^;)
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