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触っていないのに痴漢で逮捕?!

政治・経済・法律
「触らない痴漢」も検挙の対象に! 元鉄道警察隊長の解説に驚きの声
電車の中で女性の匂いをかぐような「新型痴漢」が横行していると、元埼玉県警鉄道警察隊長がテレビで解説し、ネット上で論議になっている。こうした痴漢も犯罪になるというのだが、驚く声も多いのだ。好みの女性見つけて「匂いをかぐ」新型痴漢の話題が取り上げられたのは、テレビ東京で2018年3月23日未明に放送されたバラエティ番組「じっくり聞いタロウ」だ。…
j-cast.com
私はこれもちょっと違和感を感じますねぇ・・・

もちろん、匂いを嗅ぐ行為が迷惑行為として成立する可能性はあるし、そのような人間がいるなら絶対に許してはいけないけれど。

それを現行の法律の「痴漢行為」に当てはめて取り締まるというのは、拡大解釈が過ぎるのではないかと。やるならきちんと法律で定義してやるべきでは?

日本の法律は、名前・器だけで、実際には「運用の仕方」で対処していくような印象がある。

でも、なんでもかんでも運用の仕方で対応させてしまったら、あとは警察官の胸三寸ということになってしまう。

新しい法律を作るなり、改正するなりして、明確に明文化して対応すべきではないかと。

記事を読む限り、現行の条文では、直接身体や衣服に触れない限りは痴漢行為には該当しないように思える。その方向で立件したとすれば、正式に裁判になったときに無罪になる可能性もあるのではなかろうか?

(実際には裁判までして争うという人間は出ていないのだろうと思うが、いつか、冤罪で逮捕されて、裁判で争うという事例が出てくるかも知れない。)

触れないけれど犯罪が成立するケースとしては、「覗き」と同じようなものなのかな、とは思う。

ならば、覗きはどこまでが犯罪でどこまでがそうではないのかの線引きが必要で、実際それは、現行の運用としてはある程度定まっているように思う。

女性が外から見えないように隠された状態の室内で着替えをしている時に、それを覗いたら犯罪になるけれど、衆人環視のある公共の場所で着替えを始めたら、今度はその女性の方が猥褻物陳列になるわけで(笑)

「見る」行為を犯罪としてしまうのは、かなり危ういような気はする。

明らかに外から誰でも見られるような普通の服装の状態の女性を、ただ服の上から見ただけで犯罪であるという主張が通るなら、女性側は厳格なイスラム諸国の女性のように全身を覆って見えないような服装をする必要も出てくるだろう。

(イスラムは女性の髪が性的なものなので隠す必要がある、という考えだとか)
以前北海道で服の上から女性の後ろ姿を撮影した(下着等は撮影していない)者が有罪になった例が記憶にあるけれど、これは撮影した事が問題となっているので、若干異なる事例とはなるのだろうが、やっぱり違和感はある。

女性の(服を着たままの)後ろ姿に興奮するという性癖を持っている人間が居たとして、その人間が特定の女性の後ろ姿を撮影したら有罪となったわけだが。

では、その女性だけでなく周囲の景色を含めて撮影して、その写真中の女性の後ろ姿を堪能していたらセーフだったのではないか・・・?(笑)

そう考えると、やってることは一緒だが、犯罪とそうでない事の境界線はどこなのか、不思議な気はしてしまうわけで・・・(笑)
「覗き」と同様に考えると、女性が嗅いて欲しくない部分の匂いを嗅いだら犯罪となる、ということになるでしょうか?

香水などは、周囲に嗅がれる事が前提となっている匂いもあるわけで、それを嗅ぐことすらも犯罪となったら、逆に言えば、公共の場で裸になるのと同様に、嗅ぎたくもない匂いを周囲に嗅がせた女性は、わいせつ物陳列とならないか?(笑)

まぁ別に、服の上から胸やお尻を見ただけで痴漢行為となる、髪の毛を見せるのは猥褻物陳列になる、と言う法律なら、それでも構わないのです。

法律に違反しないように注意すれば良いだけです。

しかし、何が違法行為で何がそうでないのかを明確に定まっていないと、注意しようがない。

"運用"で対応する、問題が起きて初めて「その都度考えます」となると、罪を犯さない事が難しくなる。それはおかしいのではないかと思うのですよね。。。

日本の場合、新しい法律ができると、誰かが犯罪で検挙されて初めて、どこまでがアウトなのか線引きが明確になる、みたいな状況があるように見えます。つまり、誰かがスケープゴートとして犯罪者になって初めて、定義が確定する。何かおかしい気がするのですが。。。

痴漢ではなく、「迷惑防止条例」では「卑わいな言動をすること」が禁じられているそうなので、それに該当するかどうか、匂いを嗅ぐ行為が卑猥な行動に該当するかが争点になるかも知れません。

仮に、匂いを嗅ぐ行為が迷惑行為として定義に列挙されるようになったとしても、今度は、たまたま期せずして匂いを嗅いでしまった人が言いがかりをつけて訴えられるとか、または悪意をもって冤罪を仕掛けられる等の行為に対する対策も必要ではないか。

日本の法律運用は、犯罪者を検挙するのが最優先で、冤罪を防ぐという意識が薄いような印象があります。

まるで、「疑わしきは罰しておけ」というような・・・

またそれを日本人全体が容認しているような風潮もある。疑われるような事(または風貌)をしているのが悪い、というような。それは大きな問題だと思う。

いつも言っているけれど、政治と法律は、性善説に基づいてはダメな時代が来ているのだと思う。

犯罪者は嘘をつく。否、人間は嘘をつく。人間の「証言」を根拠に人を裁くのは無理な時代が来つつあると思うのです。

日本が「法治国家」であるというのならば、全てをきちんと法律に定義して、それに則って運用していくべきだと思うのですよね。定義を曖昧にして、その都度の判断で対処していくとなれば、それは法治国家とは言えない、人治国家に近いのではないかと。

法律を簡単に変えられない制度体制に問題があるのかも知れませんが。

法律を作る機関である国会が、本来の仕事ができず空転しているような状況があるようでは、なかなか、日本が先進国と同様の法治国家になるのは難しい面があるでしょうね。。。

ところで、痴漢の成立要件が、こちらの記事では「女性が不快に感じたかどうか」となっています。
「触らない痴漢」 決め手は女性側が不快と思うかどうか
 警察庁によれば、迷惑防止条例違反の痴漢事犯の検挙件数は、2006年が4181件だったのに対し、10年後の2016年には3217件と、実に1000件近くも減少した。都道府県警察が、痴漢に対して警戒や対…
www.news-postseven.com
これについては、痴漢冤罪がゼロになる画期的な基準だと言う意見(皮肉)の声もあるようです。

実際の犯罪があったかどうかに関わらず、女性が不快と思った時点で法律的には痴漢が成立するというわけですから、確かにそうなりますね(怖)

極端な話、あの人の顔が不快、そういう人が近くに立たれたので不快、それで痴漢が成立してしまうわけですねぇ・・・(・m・;)

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