昔、空手に熱中していた若かりし頃、筋肉を増やすために、ウェイトトレーニングのためにボディビルのジムに通っていたことがありました。 同じジムに通っていた人に聞いた話。 ある日、職場で引っ越しがあったのだそうです。 机やイスを運び出す作業をみなでやらなければならなかったのですが、運悪く、その人は前日、ジムでハードトレーニングをしたばかりでした・・・ 完全に筋肉を使い切っていた彼には机を持ち上げる力もなく、「なんだよ、見かけばっかりで力ねえなあ!」と言われ、痩せぎすの同僚に馬鹿にされてしまって悔しかったと・・・(笑)
よく、ボディビルで作った筋肉を見て 「あんなのは見かけだけだから、実際には力はないんだよ。ああいう鍛え方しても意味がない。」 と言うようなことを言う人が居ます。 昔はそういう意見の方が大勢居ました。 だからああいう鍛え方をしてはいけない、と。。。 でも、それって多分、痩せギスな人間のヒガミ根性でしかないですよね(笑) 実際には、彼らの筋肉は見た目に違わず怪物です。 ・・・ただし、ベストの状態なら(笑) 上記の例のように、「なんだよ見掛け倒しか」と言われてしまう事もよくあるようです。 なぜ、そんな事になるのか? それは、筋肉を効率よく鍛えるために、ボデイービルダーはトレーニングで100%筋肉を使い切ってしまうからですね。
「自分もウエイトトレーニングやってたけど、そんなことなかったよ?」 という人がいるかもしれませんが、それは正しいトレーニング法を知らずに、適当にウエイトトレーニングをやっていたからです。 そこまで筋肉を使い切る事ができてなかった人には分からないと思います。 ちゃんと勉強して、使い切る事を意識したトレーニングができるようになってくると、トレーニング直後は筋力が全然出なくなってしまいます。 回復するのには3日~1週間ほどかかる場合が有ります。その間は栄養をたくさん取ってゆっくり筋肉を休ませます。そして、回復したら・・・ボディビルダーは、またすぐトレーニングして使い切ってしまうのです(笑) そうなんですね、ボデイビルダーは、常に極限の疲労状態に身を置いているのです。特にトレーニング直後の疲れ切った状態では、力を発揮することができないわけですね。 (そうでないという人は、大したトレーニングはしていません。というか、そのようなトレーニングでは、持久力はアップするかも知れませんが、なかなか "筋力" は発達していかないでしょうね。)
私も、ジムでのトレーニングだけでなく、スポーツの試合等で、何度か "使い切ってしまう" 経験がありました。 例えば、初めて空手の試合(トーナメント制)に出た時。 あるいは、初めてバイクのエンデューロレースに出た時。 そういうときって、緊張もあって、火事場の馬鹿力というか、必要ないほど筋力を発揮してしまうのでしょうね。 特に、普段あまり使っていない筋肉がヤバイ(笑)
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空手の試合の後は、普段鍛えない意外なところ、たとえば、指を開く筋肉が終わってしまっていました。 おそらく、相手の蹴りを外側に弾く時に手を思い切り開いていたのでしょう。 指を握るほうの筋肉は、普段から使っていますから強いのですが、開く方って、鍛えてる人はほとんど居ないと思います(笑) 試合後に、指を開く筋肉が麻痺してしまったかのように力が出なくなってしまった私は、服のボタンを締める事さえできませんでした・・・(*_*) バイクレースの後は、足を前に引き上げる、股関節の筋肉が終わってしまっていました。(大腰筋?)なので、足を上げることができない・・・歩けないのです・・・orz やってる間、興奮状態では気が付かないのですけどね(^_^;) もしかしたら、緊張状態・興奮状態で、普段ではありえないような筋力を発揮してしまっているのかも知れませんが、ボデイービルダーは、常時そのような状態を作り出す事を目標にしてトレーニングを行っています。だからこそ短期間で大きく筋肉を発達させることができるわけです。
では、ボディビルダーの本当の筋力はどれくらいなのか?
物理的に考えて、筋力は筋肉の断面積に比例します。物理法則はシビアに結果が出ます。
そして、ボデイビルダーの筋肉は、あれだけ太いわけです・・・
別にシリコン注入しているわけではない、本当に筋繊維が太くなっているわけですから。
コンテストの前などで疲労を回復させベストの状態に持っていた時の彼らを知っていますが・・・はっきり言います。
バケモノ・・・デスよ(笑)
「筋力というのは、ただ強ければいいというものではない。使い方を知らないとたくさんの筋力は無駄なおもりになるだけ」
と言うようなことを言う人もいます。
確かにそれも間違いではないのですが・・・
ボデイビルダーのソレは、そんな屁理屈を吹き飛ばしてしまうほど、とてつもなく強い、というのもまた事実です。
ボディビルダーに教わって筋肉をつけ、それを持って他のスポーツのトレーニングを行えば、鬼に金棒ですね。
さすがに今時のスポーツ指導者で、ウェイトトレーニングを否定する人は減ったと思いますが・・・。。。
実際に、一緒にトレーニングをやってみると分かりますが、ボディービルのトレーニングって、本当にハードです。 色々なスポーツがあります、私も他のスポーツをやっていたわけですが、正直言って、あらゆるスポーツの中で、ボディビルは、一番キツイ部類なんじゃないかとさえ思います。 空手やボクシングなどの打撃系格闘技は、攻撃的な、荒っぽい性格の人も多いですが、黙って厳しいトレーニングに耐え抜く精神力を持ったボディビルダーは、「気は優しくて力持ち」の人が多いですね(^^)
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