原発反対と言う人が居ます。 驚いたのは、「原発については一度、すべて白紙に戻して、一から議論したほうがよい」というような意見を言う人が居ること。 また、「政治的な要素は抜きにして、科学者の意見だけで話し合うべき」というような事も。 そのような議論は、数十年間ずっとされ続けていて、結論がとうに出ていることだと思っていたので、「いまさら???」「そこから???」と個人的には思ってしまいました。 エネルギー問題は、大変重要な問題で、さんざん話し合われてきた、と思っていたのですが・・・ さすが、政治に関心がない国民性というべきでしょうか、ちゃんと考えたことがない人がまだまだ多いのかも知れませんね。。。
政治的な意見は抜きにして、は大賛成ですが。 今、原発反対を声高に訴えている人には、打倒政権のため、単にプロパガンダに利用しているだけ、という野党系の政治家が多いような気がします。 そういう人はおいといて・・・政治は関係なく、本気で言ってる人も当然居るようで。その人達には、エネルギー問題について、一から説明していく必要があるのかも知れませんね。。。
一つ誤解があるのだろうなと思うのは、現時点では賛成派であっても、原発には基本的には反対という人が多い、と言う事。 将来的には全廃するのが理想ではあるが、原発がなくても済む体制が確立するまでは、暫定的に使用認める、と言う考えですね。 実は、原発を推進しいてると野党に攻撃されている自民党も、原発には反対しています。将来的には全廃する方針を打ち出しているのです。 ただ、現時点でいきなり全廃はできない、と言うことで、時間をかけて代替手段をきちんと構築しながら、将来的に廃止すると言う方針なのだそうで。 それがまるで原発を未来永劫推進していこうとしていえるかのような印象を持っている人がいるとしたら、野党議員の印象操作に騙されているのかも知れませんね。 原発反対派も、暫定的賛成派も、最終的には原発廃止という目標は一致しているのだから、それがどうしたら早く実現できるか、現実的な方法を話し合えば良いだけのはずなのですが。。。
現実的な代替案を出さず、「とにかく原発を今すぐ廃止せよ」という主張をする人は、政権が打倒できればなんでもいいと考えている野党議員か、そうでなければ現実が見えていない頭の悪い人なのかも知れません。 代替案なく、今すぐ原発を廃止してしまったらどうなるか・・・ 原発がなくなれば、電気が不足します。 電気は、現代社会にとって必要不可欠なものとなっています。 それが突然なくなったらどうなるか、想像してみると・・・
どんなに暑くてもクーラーは使えません。エスカレーターやエレベーターも動かないので階段で上り下りするしかありません。 その程度なら我慢しろよという話かも知れませんが、電気がなくなれば、電車は動きません。自動車は自力で走ることができるでしょうが、信号機が動きませんから、交通はやはり大混乱になるでしょう。 単に不便になる、というだけで済めばよよいのですが、病院では生命維持装置が動かない、手術室の照明がつかない。あらゆる工場は電気がなければモノを製造することができない。コンピューターやネットワークが動かないので、銀行やクレジット会社などの金融機関も動かなくなり、貯金があっても一切下ろせない、使えないという自体にもなるわけです。 ほとんどの機械は、その制御にコンピューターが使われており、電気がなくなれば動かなくなってしまいます。水道やガスも、それを流すポンプは電気がなければ動かないのですから。 電気がないと言う事は、文明の利器の大部分が失われ、原始的な生活に戻るしかない、ということになるわけです。
電気がなくなるということは、今や現代文明にとっては致命的な事態となるわけです・・・
そんな極端な話はしていない、現に、今、原発はほとんど停止しているのに、生活は変わっていないじゃないか、という人は居ると思います。 しかしそれは、火力発電所がフル稼働して補っているからですね。 確かに、火力発電をこの先もずっと続けて行く、と言うのも一つの選択肢かも知れません。 しかし、火力発電にも大きな問題があります。
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まず、火力発電を行うためには、石油などの化石燃料が必要になります。これは、日本にはほとんど存在しないものなので、海外からの輸入に頼るしかありません。 それには産油国にお金を払い、船で運んでくる事になるわけですが、石油を買い続けるために、未来永劫莫大な資金が必要となるわけです。 高い化石燃料を買うお金は、電気を使う人全員に、「電気代」として跳ね返ってくることになります。 ※東日本大震災以降、原発は全て停止、不足する電力は火力発電によって補われました。それまで6割強だった火力発電は8割超に増加(太陽光:6%弱、水力:8%弱)。そのための燃料購入費用が増加、電気代の値上げとして消費者が負担が増加することになっています。その額は十数兆円規模に登り、人口で割ると国民一人あたり年間2万5千円程度の負担増となっているという話も。 さらに「再生可能エネルギー買取法」で、電力会社は太陽光などで発電された電力を固定価格で買い取る事を義務付けられ、そのツケも「再生エネルギー賦課金」という名目で、消費者に転嫁されています。 電気代がどんなに高くなっても良いから原発は止めるべき、と言う人は、ある意味立派な覚悟と言えますが。。。
また、化石燃料への依存が強くなる事は、数々の危険性を伴います。 産油国との関係が悪化して原油を売ってもらえなくなれば困ったことになるので、産油国との関係に対しては慎重な外交が必要となります。産油国が自分勝手な要望を押し付けてきても、無理をしてでも応えなければならない事態もありうるわけです。 そして、船で運んでくるということは、その航路を確保する必要があります。その航路を封鎖されてしまえば、先述の「電気がなくなった世界」が突然現実のものとなるわけです。(実は第二次世界大戦に日本が突入したのは、海路を封鎖された事が理由だったとか。) さらには、石油などの化石燃料は、無限にあるわけではない、と言う問題があります。すぐになくなりはしないでしょうが、何十年後には枯渇してしまう可能性が指摘されています。なくなってしまえば、当然火力発電は行えません。 さらにさらに言えば、火力発電はCO2を大量に出し続けるため、地球温暖化を促進する事になります。海外では夏に気温が50度を超えるような地域も出ているとか・・・ 地球全体のお金が上がれば、南極の氷が溶け、界面が上昇し、海抜の低い地域は水没してしまうという問題も指摘されています。 火力発電は、これだけ様々な点で、環境にも政治的にも良くない影響があるわけです。
原発には「事故が起きた際の放射能による環境汚染の可能性」という問題がありますが、逆に言えば、それ以外にはほとんど欠点のない発電方法であるとも言えます。 CO2が出ることはありませんので、温暖化の問題もありません。 放射能の問題も、事故さえ起こさなければ汚染される問題はありません。 事故を絶対に起こさないというのは不可能だ、いずれ問題が起きることは避けられない、と言う意見は、確かに一理あるかも知れません。 ただ、現状で、事故を防ぐための最大限の研究と努力が行われており、それを知れば、運用は可能だろうと思える程度には現実的、安全は担保できているように思えます。 ※そこは、賛成派と反対派で、判断が明確に分かれるところかも知れませんが。
しかし、暫定的賛成派も、いずれは原発はなくすのほうが理想、と考えているわけで。 では、火力でもない、原子力でもない、別の発電方法はないのか? という議論が行われるべき、という話になるわけですね。そのような議論があって、現実的に抱いた手段(新しい発電方法)が確立された上で、原発廃止、ということなら、大多数の人が賛成するはずです。
と、ここまでが序論(笑) 本題は、具体的に、火力・原子力に代わる代替エネルギーについて、ですが 長くなったので次のページに分けます(笑)
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