若い頃、人は、死後の世界があると伝えても、興味がある人はあるだろうが、ない人はまったくない。いくら話をしたところで、興味は湧かないのであった。
これは、その人の性格や興味の対象によって異なることなので、どうしようもない。
ボクシングが大好きな人と、何が面白いのか理解できない人が居ても、それは仕方がない事なのだ。
時に、死や霊魂の存在について考える機会があることもある。しかし、そのままそれにのめり込んで深く考え込んで人生のテーマのようになる人も居れば、その時は考えても、やがて忘れて別のことに夢中になる人もいるのである。
では、そのような人は、いつ死や霊魂、死後の世界について考えるのであろうか?
年を取って死が目前に迫ってきたら、考えるようになるのだろうか?
それを「いつか」と思っているからダメなんだ。
若い人に、いつか君も死ぬと言ってみたところで、実感がないのは仕方がない。
人間、誰しも死ぬのだから、それは余命宣告とも言える。
平均寿命はおよそ、男性で79歳、女性で86歳くらいだそうだ。
今15才の男性なら余命は64年という事になる。
あなたの余命はあと3年です、と言われれば実感もあろうが、あと64年ですと言われてもピンと来ないのは仕方ないだろう。
若い人がリアルに感じられるのはせいぜい5年くらいまでだろう。
しかし、死ぬことを意識することで、やっと人生を真剣に考え始める現実もある。
では、若い人はどうやったら死を意識できるのだろうか?
当たり前の事だが、自分の死がより身近に迫った時か、身近な人の死に触れた時だろうか。
死は意外と身近である。長く生きているとそう思うようになる。
人生の時間は有限である。無駄にしたくない。
だからと言って、1秒も時間を無駄にせず、常に命がけ・必至で生きていることも、人はできはしないのだが。
ミニストーリー
ある日突然、気が付いたらベッドの上、身体は動かない。
あと数十秒で肉体から離れていこうとしている・・・
自分は死ぬのか?!
ちょっと待って!!
夢中でやっていた仕事が完成していない!
家族や恋人との約束を果たしていない!
楽しみにしてた映画も見ていない!
こんな中途半端なところで突然死にたくない!
しかし・・・自分の死は止められない。
もう機能していない、壊れてしまった肉体に逗まる事はできない。。。
ただ無情に幽体は肉体から離れていくのだった。
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