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花巻東/千葉選手のカット打法問題 - 正々堂々って?

時事・話題
花巻東の千葉選手のカット打法について、大会も随分前に終わったのに、いまだに話題が盛り上がっているようですね。

あくまで個人的な感想ですが、「高校生らしくない」「正々堂々とやるべき」と言う主張には、スポーツをやっていた者として少々、ちょっぴりですが、違和感を覚えるところがあります。

私は個人的に、体力比べ的な原始的な部類のスポーツよりは、頭を使って駆け引きが必要になる競技のほうが好きです。具体的に言うと、陸上競技や水泳などよりは、サッカーや格闘技などの競技のほうが好きです。

単純に力比べが趣旨の競技ならば、正々堂々と戦え、と言うのは分かりやすいのですが。
そういう競技にも、如何に効率よく体力を増強し、如何に効率よく力を発揮するか、と言う技術もありますが、相手を騙したり虚を突いたり、力を発揮させないように妨害したり、と言う事は基本的にはないわけです。

逆に、対人競技で(体力もあったほうがもちろん有利でしょうが)、それ以上に技術や駆け引きなどの要素が勝敗に与える影響が大きいゲームのほうが、面白いと思うのです。

時に、絶対勝つだろうと思えるような体力的優位にある選手が、虚をつかれたり、騙されたり、優れた技術によって敗れたりする事があるのが面白い。

※虚をついたり騙したりと言うのは、速攻と遅攻を織り交ぜたり、フェイントをかけたり、と言う事です。例えば、バレーボールで移動攻撃を行うのを卑怯と言う人は居ないでしょう。

自分がどちらかと言うと、そんなに圧倒的に体力に恵まれているタイプの人間ではないので、そう思うのかも知れませんが。やはり、体の小さい、体力の劣る選手が、頭を使い、技を使い、大男と渡り合うほうがエキサイティングです。

そこで、頭を使ったり技を使ったりするのは卑怯だ、と言ってしまうと、わざわざ複雑なルールの競技をやる意味がないんじゃないかと、本末転倒な話に思えてしまうのです。

正々堂々戦うべき、と言うのは、例えば---極論ですが---ボクシングで相手のパンチを避けるのは卑怯だ、ちゃんと避けずに受け止めるべき、立ち止まって交互に殴り合え、と言ってるようにも思えるのです。

高校野球で言うなら、正々堂々をそこまで追求するなら、例えば変化球は卑怯だから禁止にするとか、ファールも3回でアウトにしてバントも禁止とか、もう "直球ド真ん中ストレート vs フルスイング打法" の対決しかできないようなルールに改正したらいいんじゃないか?なんて思うのですが。

アマチュアスポーツは正々堂々と、と言う「"精神に反する"からイカン」と精神論を言うのなら、そもそもゲーム性の強い複雑なルールの競技と言うのは、極論ですが"騙しあいが前提"なのだから、そのあり方自体が矛盾をはらんでいるような気がしました。

正々堂々を謳うなら、どこまでが卑怯なのか、どこまでは正々堂々なのかを、まずは話し合わないと。

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