クラシックのピアノの曲で、「乙女の祈り」という曲があります。 ポーランドの作曲家、バダジェフスカによる、1800年代中期のピアノ曲ですね。 バダジェフスカ「乙女の祈り」(Wikipedia) 実は、私・・・ この曲が嫌いでした。 何故かと言うと、これを聞くと、私はゴミを思い出すのです。 ゴミと、それを集めるゴミ収集車、そして腐ったゴミの悪臭・・・ そうなんです、子供の頃、一時期住んでいた地域で、ゴミ収集車が、この曲を流しながら街を巡回し、ゴミを回収していたのです。 今、私が住んでいるところでは、ゴミ収集車が音楽を鳴らしていると言う事はないですが、これは地域手なものなのか、あるいは全国的に音楽は廃止になったのか分かりませんが・・・ そもそも、ゴミ収集車がなんで音楽を鳴らす必要があるのでしょう? 汚いイメージを少しでも緩和したいと言う思いがあるのかも知れませんが、ゴミ収集車に使う事で、その美しい名曲のイメージが汚されてしまうわけで。作曲者の方に失礼打と思います。 現に、私は、あの曲を聞くたびに、反射的にゴミ収集車が想起されるのを、長い間打ち消せませんでした。 今でもゴミ収集車の記憶が消えたわけではありませんが、それでも記憶が薄れてきたのでしょう、また、音楽について少し知識が深まり、聞こえていなかった音(伴奏とか)が聞こえるようになったこともあるのでしょう、最近になって、「乙女の祈り」を純粋に音楽として、美しいなと思えるようになったのです・・・良かったです。 しかし、本当、勝手に音楽を何かのテーマ曲に使って、そのイメージが定着するほど刷り込まれるのは、勘弁して欲しいですねぇ・・・良いことならまだ良いですが、あまり印象の良くない事だったりすると・・・作者・演奏者の方に失礼ですよね。
「乙女の祈り」にはバダジェフスカによる続編が発表されているのだそうで。 こっちのもなかなか良いですね。
「叶えられた祈り」(バダジェフスカ)
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