改めて言う必要もないような、当たり前の話かも知れませんが・・・
世の中、ダイヤルとか、フェーダーとか、レバーとか、いろいろな調整装置がありますね。
私は、どちらかと言うと大雑把なタイプの人間なので微妙な調整というのが苦手で
すぐ面倒になって、ゼロかMAXかという極端な調整(オンかオフかという簡単な調整)が好きなのですが(笑)
それなりに長く生きてきて、世の中にある、たいていのレバーやダイヤルの「調整範囲」は狭いんだという事を学習いたしまして。
それが理解できてから、少しだけ器用になれたように思います。
どういう事かというと、例えばダイヤルの調整範囲の幅、最小から最大までを10等分した場合、例えばですが、その中で有効な調整範囲というのは例えば3と4の間だけだったりするという事です。
この、3か4かの違いでは、非常に大きな変化が起きますが、その他の領域、4~10の間、または1~3の間では、そこまで大きな変化はない事が多い、という事なんですね。
もっと精密に調整が必要な場合は、この、3と4の間を10等分して、その中で、例えば3.6と3.7では非常に大きな違いがありますが、他の領域では、3.6と3.7の間ほどの大きな違いはない、と言うことになったりするわけです。
ダイヤルなどのアナログ無断階調製モノもそうですが、機械式なモノでも同じです。
分かりやすいのは、自動車のマニュアル式のクラッチ操作ですね。
今どきの人はオートマ免許が多いかも知れませんので、知らない人も多いかも知れませんが・・・
若いころ、私も車の免許を取りに行きましたが、クラッチの操作が下手で、スムーズに繋ぐことができませんでした。
なにせ若かったので、オンかオフか、踏むか離すかしかできない年頃真っ最中だったので・・・(笑)
足で操作するクラッチペダルは、離した状態から踏み込んだ状態まである程度幅が当然あるわけですが、その中で、クラッチが繋がるか離れるか、と言うのは、ペダルの可動範囲を10分割した場合に、例えば6だと切れているけれど、7だと繋がっている、と言う状態になるわけです。
つまり、半クラッチというのは、この6と7の範囲内で微調整しなければならない訳ですね。
極端に言えば、この6と7の間以外の残りの範囲は全部 「遊び」 に過ぎないのです。
それも、6か7か、だと繋がるか切れるか、オンかオフかという荒い操作になってしまいますので、これを滑らか、スムーズに、精密にコントロールしようと思ったら、6と7の間をさらに10分割して、6.3か6.4か、あるいはもっと細かく100分割して、6.37か6.38か、と言う微小な範囲内での調整が必要になるワケです。
少し話はそれますが、調整装置が、無断階ではなくステップ調整と言う場合もあります。
10段階なら、10箇所止まるところが決まっていて、その中間では止められないというタイプです。
しかし、世の中、そんな雑把な調整でどうにかなるものではなかったりするもので・・・(笑)
ドンピシャ、精密に合わせようとすると、決まっているポイントではない、中間の位置で押さえてとめてあげないと行けない、と言うケースも多いです。若い頃はこれが分からなかった(笑)
考えてみれば当たり前の事で、世の中の事象はすべて無段階の微妙な位置にあって、綺麗な10段階ステップなどにピッタリ収まってるはずがありませんね。
ベストな位置と言うのはそのステップとステップの途中であるわけです。でも当然、そのような中途半端な位置では止まってはくれません。つまり、その位置で、手で無理やりずっと押さえていなければならないわけですね!
若いころ、仕事で、レバーブロックを調整して位置を合わせるという作業を初めて任された事があったのですが、レバーブロックというのは、歯車の数でレバーが止まる位置が決まっているわけです。
それが、6だと「手前過ぎ!」と言われるけれど、次のステップ=7にすると、「行き過ぎ!」と怒られてしまう。
「どうすりゃいんだ???」と(笑)
ようするに、6と7の間で、丁度いいと言う位置で、手で一生懸命押さえてるのが正解、というわけでした。
それに気がつくまで少し時間が掛かってしまい、我ながら頭が固いなぁと思ったのでした。
まぁ、その場で気がついてクリアできたんだから、それほど酷いというほどでもないでしょうか?(笑)
このようなコツが分かってから、少しだけ、「調整」が上手になったように思います。
年をとっていろいろな経験を振り返って考えてみると、この調整のコツというのは、意外と、どんなジャンルでも共通してるなぁと改めて思ったので、書いてみました。(人間関係などにさえも応用できるかも・・・?笑)
そんな当たり前の事、言われなくても知ってるよ、と言う人も多いのかも知れませんが。
中には私のように頭の固い人も居ると思いますので、そのような人に参考になれば、という事で(笑)
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