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オールラウンダー最弱説

生き方・人生・人間関係
水陸両用戦車は、陸上でも水上でも(あるいは水中でも?)戦うことができる、素晴らしいように思いますね。
さらに空も飛べるようにして、陸海空万能戦車にしたら、もう無敵?
あらゆる場面に対応できる、オールラウンダーですね。

いやいや、それ、実は、一番ダメなスタイルです。


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陸海空万能戦車は、砂漠戦では砂漠専用設計の戦車に勝てません。
水上では船には叶いませんし、水中では潜水艦に勝てないでしょう。
たとえ空を飛べるようになったとしても、空中では戦闘機に勝てないでしょうね。

あらゆる状況に対応できると言うことは、逆に言えば、あらゆる状況で特化されたものには勝てないとも言えるわけです。
あらゆるステージに対応できる戦車は、あらゆるステージで勝てない存在だったのです。


もし万能戦車が活躍する場面があるとしたら、ステージが頻繁に変わるという状況があるとき、だけですね。

状況が変化する事がない限り、「オールラウンド」という特性が役に立つ事はないわけです。

そう考えると、オールラウンドという特性が活かせる局面というのは、実は世の中では極めて少ないと言う事になるんじゃないかと思います。

もちろん、極めてレアな状況に特化してしまったモノは、多くの場面で役に立たないのも事実です。

何らかの製品の設計、選択、またはスポーツなどのスタイルなどを考える上でも、そのことを念頭に置いておくことは、大事な事だと思います。


スポーツなどにおいては、まんべんなく程々に上手な選手より、何か特定の強力な武器を持っている選手が勝つことが多いですね。

また、ひとつ強力な武器があると、相手はそれを強烈に警戒するので、今度はそれをフェイントに使う事ができるようになるわけです。(相手が警戒するほど強い武器を持っていなければ、フェイントは役に立ちません。)

では、逆に考えると、そこそこ上手にあらゆる技術が使いこなせるけれど、特別強力な武器がないというオールラウンダータイプの選手が勝つためには何が必要か?それは、ステージを変更するスキルでしょう。

相手の得意な土俵では絶対に戦わず、相手の苦手なステージに引き込んで戦うわけです。


明らかに体も大きいし力も強い、スピードも速い、技術も上、など、地力・実力では明らかに勝ってそうに見える選手が、なぜか一見平凡に見える選手に負けてしまう事がよくあります。

そんなとき、よく、「調子が悪かった、実力を出し切れなかった」などと負けた言い訳をする選手があります。「次は(実力を出し切れれば)勝つ」と。でも、そういう事言ってる選手は、多分次も負けます(笑)

実は、相手の選手は、特別特徴のある強い武器を持っているわけではないけれど、「相手の実力を出させないスキル」という武器を持っている場合があるのですね(笑)

どんな強い選手も、そのスキルの前には、毎回「なんか調子が悪い」で負けてしまうのです。自分が負けた原因が分からずに、「実力が出せなかっただけだ」などと言っていては、何度も相手の術中にハマるでしょう。


また、ボクシングなどでよく、一瞬の隙を逃さず、毎回KOして勝つような選手が居ます。このような選手は、強烈な攻撃力を振り回し続けて相手を最後には叩きのめしてしまう、というタイプではない事が多いですね(もちろん中にはそういう選手も居ますが)。
「KOアーチスト」などと評されるような選手は、試合中に相手を観察し、相手のクセを見つけ出し、それに合わせてドンピシャな技を繰り出している事が多いようです。

これは「相手の不得意なステージを見つけ出すスキル」と似ているかも知れません。
そして、見つけた弱点に的確に合わせられるオールラウンドな技を持っているスタイルと言えるかも知れません。


スポーツに限らず、知的ゲームや、製品の設計開発、商品や仕様の選択など、このような考え方は活用できるシーンは多いのではないかと思います。

もちろん、まず、強力な武器を持っている、あるいは何かに特化した特徴を持っている事はとても重要です。

オールラウンドになんでもできる優等生的な性質が常に良いわけではないのです。
日本の古い教育では、どうしても「苦手を克服」し、皆と足並みを揃える事を重視する傾向があるように思いますが、個性を活かし、特徴を伸ばしてあげる事もまず重要でしょう。

特化した武器を身に付ける事、そして「ステージを変更するスキル」や「相手の苦手を見抜くスキル」も考えること。そして同時に、TPOに合わせて割り切った選択をする事、そのような考え方をしていく事が、戦略を立てる上では重要ですね。

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