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映画「ソラリス」(ネタバレ注意)

エンターテイメント・アート
1972年のタルコフスキーの「惑星ソラリス」ではなく、スティーヴン・ソダーバーグの「ソラリス」です。(ジョージ・クルーニー主演・2002年)

 

 ストーリーは下へ
   (ネタバレ注意)
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ストーリー

惑星ソラリスを調査していたソラリスの軌道上に居る宇宙ステーション「プロメテウス」に異変が発生したと連絡が入る。救援に行った部隊も全員連絡が取れなくなってしまったという。

クルーからの救援要請の通信で、なぜか心理学者のクリスの派遣を要望される。なぜ救助に心理学者なのか分からないが、先に行った救助隊も連絡が取れなくなり、やむなくクリスが派遣されることに。

到着したプロメテウスの中では二人のクルーを残して全員死亡(ほとんどが自殺)していた。

生き残っていた二人、スノーとゴードンに話を訊くも要領を得ない・・・。

しかし、すぐにクリスも異常な体験をすることになる────いったん部屋で眠りについたクリスだったが、目覚めてみたら隣に死んだはずの妻レイアが居た。

他のクルーに話を聞きに行こうとするが、レイアが嫌がるので、ステーションの中を案内すると言って連れ出し、脱出ポッドに閉じ込めて宇宙に放出してしまう。
(いきなり!?笑)

スノーとゴードンに話を聞くと、プロメテウスの乗組員全員に同じような事が起きているという。

ソラリスに来ると、記憶の中にいる人物が現れる。そしてそれは、幻覚ではなく実体であり、記憶は限定的でしかないが、ちゃんと心を持っている。

やがて再び、クリスの前に妻レイアが現れる。
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スノーとゴードンにレイアを会わせ相談するクリス。

クリスは現れたレイアを地球に連れ帰ろうと提案するが、ゴードンは、現れる"客"は人間ではない。地球に連れ帰ったら何が起きるか分からないから分解するべき、分解するための装置も既に作っていると言う。

どうしても連れて帰りたいなら、脱出ポッドに閉じ込めて放り出したレイアも今なら回収できるから、レイアを二人とも連れて帰れと言う。

クリスの自分(放り出されたもう一人のレイア)への仕打ちを知りショックを受けるレイア。

レイアはクリスが寝ている間に液体酸素を飲み自殺してしまう。

クリスは、発見したレイアの遺体をベッドに運ぶ。すると、完全に息絶えていたはずの遺体の傷が修復され、蘇生してしまう。

レイアは、自分は人間ではない、ソラリスが作ったナニカである事を悟り、地球に帰って一緒に暮らすなど無理だとクリスを説得する。

クリスは拒否するが、レイアは地球で自殺した本物のレイアの遺書を見た事で、ゴードンに自分を消滅させてもらう決意をする。

レイアを始末した事でゴードンに詰め寄るクリス、しかし、そこでスノーの遺体を発見する。

生きているスノーに確認すると、遺体のスノーがオリジナルで、生きている自分はソラリスが創りだした客である事をカミングアウトする。

そして、分解装置を使ったことで、ソラリスの重力が増し、宇宙ステーションがソラリスに墜落しつつある事を告げる。

スノーは自分を残して地球に帰る事を勧める。

ゴードンとクリスは慌ててステーションを脱出して地球に帰ろうとするが、発進寸前でクリスは残ることを選択する。

クリスの追憶のシーン~

その中で、クリスは死んだはずのレイアと再開、抱き合う。

「僕は生きているのか?死んだのか?」
「もうそんな事は関係ないわ」

画面は惑星ソラリスの映像に切り替わり、「SOLARIS」のタイトルが現れてエンドロール。

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この作品は、ロシアのSF(?)映画、タルコフスキー監督の「惑星ソラリス」のアメリカのリメイク版ですね。

ポーランドのSF作家、スタニスワフ・レムの小説『ソラリス』が原作ですが、タルコフスキーの映画では構成・内容に大きく手が加えられているようです。

実は私はタルコフスキー版はちゃんと観ていません・・・
タルコフスキーは、とにかく、眠くなる作品で有名ですよね(笑)
美しい音楽と映像で静かに静かに始まりますが、惑星ソラリスに行くまの序章が長すぎで・・・

私もソラリスに辿りつけずに気絶していました(笑)

この2002年版では、序章はやはり静かに始まりますが、割りと早々にソラリスにシーンが移ります。

それでもかなり眠い展開ですが(笑)

そして、クリス役のジョージ・クルーニーがシリアスな映画にはミスキャスの気がして、思わず笑ってしました(笑)
真顔でもいつも口角が上がっていて、どこか不敵な笑みを浮かべているような表情に見えてしまう彼は、どうしてもコメディに見えてしまう。

また、レイア役のナターシャ・マケルホーンが可愛くない。美女かもしれないが、かなり彫りが深くいわゆる魔女のお婆さん系の顔で個人的には好きでない。

映画の展開としては、クリスの追憶のシーンと現実のシーンが交互に織り交ぜられていきます。
眠る度にレイアとの思い出のシーンが再生され、目覚めるとソラリスの創りだしたレイアが現れる。

SFのストーリとしては、追憶の部分は全部カットでも成立するかも。

何故クルーが全員自殺したのか、また最初に現れた妻を、事情も分かっていない状態で特に熟考する事もなく簡単に殺してしまうのにも違和感が有ります。もしかして、ソラリスには人を死に追いやる狂気を煽るような性質があるのかもしれませんが、そこは何も描かれていません。

子供を堕胎した事で妻を責めて自殺に追いやってしまった事を後悔しているクリスが、最後はソラリスのレイアと生きることを選択する(あるいは自殺を選択する=ソラリスの中か死後の世界かでレイアと生きる事を選択する)という結末です。

アクションシーンは皆無で、SF作品としては悪く無いと個人的には思います。
しかしSF作品というよりは、人間ドラマ的要素が強いです。

内容的には、もっと短く描いても良いかな?と思いました。うまくやればSF的な部分だけで30分で収まるのでは?

長過ぎると批判があったタルコフスキー版よりは簡潔に描かれていますが、美しい映像と音楽で、静かに、緩慢と進むコンセプトの作品であることには変わりありません。

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