ISP DecimatorⅡ G-String が壊れていまい、新しいのを買おうか迷っていたところ、BOSS NS-2 を持っているのを思い出して使ってみました。
使ってみたら・・・「これで良いじゃないか!」となり(笑) さらに、キチンと使い方を理解して使いこなしてみたら、 「最高!!」 という結論に(笑) HUSH 最高(30年前から初期型使ってました) ↓ DecimatorⅡ G-String 最高 ↓ DecimatorⅡ G-String 壊れる ↓ NS-2使う ↓ NS-2でもいいじゃない? ↓ 色々検証 ↓ NS-2最高 ← いまここ(笑)
しかし、思いのほか、NS-2の評価が低い。 それは、NS-2の説明が悪くて、正しく使われていない、間違った使い方をしてる人、勘違いしている人が多いように思いました。 こちらなども、使い方は間違ってないのですが、誤解がある、間違った説明になっていますねぇ・・・
【BOSS NS-2 レビュー】2段階処理も可能な超定番ノイズゲート
今回は、BOSSのノイズゲートペダルNS-2のレビューです。ギターやエフェクター、アンプ由来のノイズをしっかり消してくれます。センドリターンもあるので、2段階で使うことも出来ます。…
guitar-information.com
NS-2は素晴らしいです、ので、なくなっては困るので、正しいNS-2の使い方について書いておきたい・・・。
まず最初に、機能の説明と正しい接続方法について。 上記の解説記事でも完全に誤解されていますが、IN・OUTの他にSEND/RETURNがついていますが、これ、ノイズリダクションが2個入っている、と言う意味ではありません (同じ勘違いをDecimatorでもしている人が居たようですが。) それから、SEND/RETURNという表記が誤解を招いているのだと思いますが、エフェクトループ機能があるわけでもありません。(オンオフは、ノイズゲート機能が有効化・無効化されるだけです。) スイッチがオンでもオフしても、SEND/RETURNを通った信号が常にどちらの状態でも出力されます。 NS-2は正確には「レベルディテクター」と「ノイズゲート」が分離されていると言う構造となります。 正しい繋ぎ方は ギター出力 ↓ レベルディテクター ↓ ノイズを発生する機器 ↓ ノイズリダクション ↓ アンプ(または空間系エフェクター) NS-2は、この「レベルディテクター」「ノイズリダクション」がひとつの箱の中に入っている状態です。 まず、レベルディテクターで、ギターの音が出ているかどうかを判定し、後にあるノイズゲートの開閉をリモート制御している、と言う仕組みとなります。 だから、接続順として正しくは ギター出力 ↓ NS-2のINPUT ↓ NS-2のSEND ↓ [OD/DIST] ↓ NS-2のRETURN ↓ NS-2のOUT ↓ アンプ(または空間系エフェクター) ですね。 「レベルディテクター」がNS-2のIN~SENDの間に 「ノイズゲート」はNS-2のRETURN~OUTの間に 設置されているという構造です。 INとOUTだけに接続して使った場合は、SEND~RETURN間をケーブルで直結したのと同じ状態になると言うことですね。 その場合は、レベルディテクターとノイズリダクションが直結状態になりますから、普通のノイズゲートと同じ動作になるわけですが。 後述しますが、NS-2は、普通のノイズゲートとして使おうとするとちょっと弱いようです、弱いというか、使い方が間違っている。。。 ああ、プロの人ですら、間違った、もったいない使い方してる… ↓↓↓
島紀史のペダルボー道|連載コラム|プロのペダルボー道【デジマート・マガジン】
プロ・ギタリストのエフェクター・ボードをフィーチャーしていくギター・マガジンの人気連載「プロのペダルボー道」。ここでは同連載の最新号に連動し、当該アーティストが使用する、デジマート上でも購入できるエフェクト類を厳選して紹介していく。今回はハードロック界屈指のテクニシャン、CONCERTO MOONの島紀史のボードを紹介しよう。…
www.digimart.net
いや、プロですから、分かっててあえてこのような使い方をしているのかも知れませんが・・・ しかし、普通のノイズゲートとして後段に使うなら、他のノイズゲート製品を使ったほうが良いと思います。 これ持ってますが、値段は高くないですが、非常に優秀だし、バチッとノイズゲートとして機能します。
使ったことないですが、さらに廉価版メーカーの製品でも、同様ではないでしょうか(中身はほとんど同じ?)
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Donner ノイズゲート エフェクター ギター ペダル 2モード Noise Killer (ノイズゲート)
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Rowin ノイズリダクション NOISE GATE ギターエフェクトペダル LEF-319
NS-2は通常のノイズゲートとしては弱いと書きましたが、実際に試してみたところ、なんだかうまく効かない・・・ スレショールドをマックス(右一杯)まで回しても、音が小さくなるけれど消えない。 原因は、入力レベルの範囲がNS-2はかなり低めに設定されている事のようです。多分、ギターからの出てすぐの信号をレベルディテクターで受ける事を想定して設計されているため、ブースターやディストーション、プリアンプなどを通った後の大出力を受けると、許容範囲を超えてしまうようですね。 時々レビューで「効かない」「完全にはノイズが消えない」と書いている人が居ますが、多分、これじゃないでしょうか。 最初、あれ、効かない?と思いましたが、前に繋いだディストーションペダルのアウトプットレベルをかなり下げてやると、普通に効くようになります。 前段のペダルのレベルを下げたくない場合は、こんなのをNS-2とDISTペダルの間に入れて出力を絞ってやれば、普通に効くようになります。(これだと、NS-2の前に置いたボリュームがスレショールドみたいな動作になりますね。)
つまり、NS-2は、ブースターやディストーションより前、ギターからの出力の直後に入れてやる必要があるわけです。 エレキギターからの出力は非常に小さいので、NS-2はそれに合わせた入力レベルに設定されているんだろうと思います。 一般的にノイズゲートというのはノイズを発生するOD・DISTなどの後に繋げるのが普通なので、当然そにれあわせた大きなレベルの信号に合わせて設定されていると思いますので、NS-2は普通のノイズゲートとは設計そのものから違うのでしょうね。 それを、普通のノイズゲートと同じ用に使おうとすると、無理があるのは当然だと思います。 どうしてもNS-2を歪み系の最終段に入れたいなら、上にも書きましたが、ボリューム(アッテネータ)等を入れて調整してやれば良いと思いますが、アンプをドライブさせるためにブーストしているのであれば、アンプのセンドリターンに繋ぐ必要があるでしょうが、その場合も出力には注意ですね。 まれに、センドリターンに100%信号が流れない(何割かドライ音がスピーカーに流れる)タイプのアンプもあります---昔持ってたFERNANDESのFA-15がそうでした---ので、そういう場合は普通のノイズゲートをアンプの前に使うしかないですね。
実証
(1)NS-2のINPUTにギターを繋ぐ (2)OUTPUTからアンプに繋ぐ (3)RETURNにテレビや音楽プレーヤー等の出力を繋ぐ 結果 ギターを鳴らすとアンプからテレビの音がする。 ギターの音をとめるとテレビの音が消える。 ギターをRETURNに直接繋いでもINPUTへの入力がゼロだと音が出ない。 完全に、INPUTに入った音量によってゲートの開閉が制御されているのが分かります。
実証2
(1)NS-2のINPUTにギターを繋ぐ (2)SENDとアンプを繋ぐ 結果 ギターを鳴らすとアンプから音が出る NS-2をオンオフしたり、スレショールドを弄ってみても、音色に一切変化がない。 ⇒ NS-2の最初の段(レベルディティター部分)にノイズリダクションの機能がない事が分かります。
NS-2と比較して、ISPのDecimatorを薦める人も多いようですが。 実は、ISP DecimatorⅡ G-String のレベルディテクターとノイズリダクションが分離しているという仕組み、BOSSのほうがはるかに先にやってたアイデアだったんですね(NS-2の発売は1987年)
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あとは、ノイズリダクションシステムの内容が違うわけですが、その違いは何か? つまりHUSH※との違いは何か?
※ISPはHUSHの開発者が独立開業して作った会社で、DecimatorのノイズリダクションはそのまんまHUSHと同じと思われます
HUSHの説明を読むとHSUHの機能は次の3つ
- ローパスフィルター
- ダウンワードエキスパンダー
- VIR
ですが、2と3に関してはNS-2も
高性能 VCA と高速エンベロープ検出回路のはたらきで、スレッショルド・レベル以下になると楽器の音量に応じてエクスパンダーがはたらく
と書いてありますから、やっぱりアイデアは全部BOSSのほうが先駆者と言う事ですね。 ただ、なにせ古い時代の製品ですから、内蔵プロセッサーの性能が桁違い、というのはあるかも知れません。また、エキスパンダーの設定の煮詰め方や融通性などで、後発の製品のほうが有利、と言う事はあるかも知れませんが。 ※ISPはHUSHよりさらに後発なので、開発者が同じとしても、より新しい技術も取り入れていると思いますので、HUSHより優れた点があるのかもしれませんが、それは今のところ不明デス...
改めて、NS-1 と DecimatorⅡ G-String を比較してみましたが、より原音に忠実なのは NS-2 でした(あくまで個人の印象ですが) 音が消えていく時に、ある一定以下のレベルになったときに、すっと音を絞っていくわけですが、 DecimatorⅡ G-String のほうがボリューム絞った感があるのに対して、NS-2のほうが自然に消える感じ? ただし、NS-2のほうが、セッティングを詰めるのがシビアな印象。 誰でもイージーに大雑把に使っても大丈夫なのが DecimatorⅡ G-String かも。 また、DecimatorⅡ G-String は、音が変わってるように思いました。やっぱり、ローパスフィルターが入っているせいじゃないですかね、これ、多分。 「Decimatorは原音に一切影響を与えません」と書いてありますが、あるような気がしますよ~(あくまで個人の感想です) NS-2だと、音を鳴らしているときに、超高域の音が背後に流れているのか気になるようなセッティングでも、DecimatorⅡ G-String ではそれが聞こえない気がします。 気がします、というのは、聞こえてはいるのですが、NS-2の時は耳障りだったのが、 DecimatorⅡ G-String のときは気にならない、ソフトな感じに聞こえるのです。 超高域成分を常時カットしている(説明を読むと、常時40kHz以上はカットしているのではないかと思われます)のが、影響を与えているのでしょうか・・・ 実は、マーシャル系のハイゲインアンプの「良い音」って言われる音は、耳に聞こえるか聞こえないかというような超高域のノイズ?いや成分?があるような気がしています。 それがカットされてしまうのは、賛否分かれるところかもしれないなぁなどと思ったり(あくまで個人の感想です)。 なので、NS-2のほうが、「ノイズゲート感」を感じやすいですが、逆に言えば、原音に忠実という見方もできるかな?と。
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ただ一点、明らかに NS-2 と DecimatorⅡ G-String で違うと感じた、違和感があった点が。それは、超微弱なピッキングをしたときの、音の立ち上がり。 NS-2だと、バイオリン奏法みたいにアタックが消えてしまいますが、 DecimatorⅡ G-String だと、ちゃんとアタックが出ます。 ただ、強くピッキングした時はちゃんとNS-2もアタックの立ち上がりの遅れは感じないので、音の出だし(ゲートが開く時)に、NS-2はボリュームフェーダーを開けるように開き、 DecimatorⅡ G-String はパッと開く、と言う設定の違いなのかも知れませんね。
総評としては、「すごい!ノイズが消える!」という感動を味わいやすい、大雑把に使ってもそこそこ使えるのが DecimatorⅡ G-String という感じ? セッティングを追いこんで使いこなせば、実はNS-2のほうが自然な音かも。 NS-2はトルゥーバイパスではなくバッファードなので、それが嫌、と言う人はいるようです。まぁそういう人はBOSSのエフェクターは一切使ってないと思いますが。 処理性能はやはり後発の DecimatorⅡ G-String のほうが上という感じは受けます。 ただ、値段が・・・NS-2と同じような機能で、倍位以上の値段がするので、値段を加味すると、NS-2に軍配?
こちらの人なども、NS-2とDecimatorは「4000円しか違わない」と書いておられますが、違いますね、NS-2と同機能を持っているのは「 Decimator "G-String" 」、「DecimatorⅡ」では二台ないと同等の機能が実現できません(後述)
BOSSは、長らくノイズリダクションについては新製品が出ておりませんが、そろそろ最新プロセッサーを取り入れた新型出してくれたら、最高なんですが。。。
余談ですが、HUSHには原音検出のセンサー部分とノイズリダクションを分けた製品はありませんでしたが、その後、出たのか?と思ったのですが、例えばこちらの製品
しかし、説明を読むと、エフェクトループとして機能するように読めます。 つまり、フットスイッチでオンオフすると、ループに繋いだ機器がバイパスされてしまう仕様なのですかね? ⇒ 色々レビューを探ってみたら、どうやら本当にエフェクトループ機能であって、DecimatorⅡ G-String やBOSSのNS-2とは違うようです。 このループは、エフェクトの前に入っているのか後に入ってるのか・・・後ってことはありえないか、後じゃノイズ防げないですものね(笑) HUSHでは、原音信号を検知してノイズゲートのトリガーにしていると言う製品はない、と言う事なのですね。 この方式、なにか特許でもあるのですかね? だとするとBOSSの特許?
余談その二 昔の製品で「Decimator」というのがあります、「DecimatorⅡ」との違いは何か? 無印DecimatorにLINK機能が搭載されたのが「DecimatorⅡ」ですね。 コレを使うと、例えば二台のDECIMATORⅡを使い、ギターの出力直後と、ディストーションペダルの後と二箇所に使うと、「G-String」と同じ動作をさせることができるのですね。
これ、二台使ってまでやってる人が多くないので、ほとんどレビューがないんだと思いますが、私もやったことないので、カタログの説明からの推測でしかありませんが。 前段のセンサー部分にもノイズリダクションが入っていて、後段のノイズリダクションと連動させられるというのは素晴らしいかも。 お金がいっぱいある人は試してみても良いかも? ※というか、ラックタイプの上位機種と同等の事ができるようになる、と言う事のようですが… ラックタイプ、10万円もするので、DecimatorⅡ二台買ったほうが安いですね(^^;)
まぁ、二台買うなら、DecimatorⅡ G-String を買ったほうが良い気もしますが。
個人的に、熟、言いたいのは、安いものではないのだから、壊れないでくれ・・・orz BOSSは壊れたことないです、頑丈で良いですね(^^) あくまで私個人の体験、たった一例に過ぎないですが、ISP DecimatorⅡ G-String が壊れたのは事実なので 壊れない頑丈さという点で、BOSS NS-2 に軍配です(あくまで個人の感想です)
コメント
めーーーーっちゃわかりやすいです!これ読まずに売っちゃた人1000人は居るでしょうね、
勉強になりました!ありがとうございます♪