先日、若い方と安保法制について話すことがありました。「日本は戦争ができる国になろうとしているのか」というような話になったのですが、その若い方は即「徴兵制になるですか?!」と反応しました。
若い方ほど、徴兵制になった時に招集される可能性が高いので、他人ごとではない実感と恐怖感があるのでしょう。
実は、徴兵制が嫌ならば、「集団的自衛権」を認めた方が良いと思うのですが。
(現代の戦争において徴兵制は現実的ではないのですが、その理由はとりあえずおいておいて)
単純に、兵隊が足りないから徴兵する、のだとしたら、兵隊の増強が必要ない状態であれば徴兵制はありえないわけです。
一つの例として、スイスという国があります。永世中立国を謳っておりますが、それを維持するために、実は、世界最強クラスの軍隊を保有しており、徴兵制度がある国です。
他国に頼らず一国のみで国を防衛しようとすると、どんな国に攻めこまれても大丈夫なように強力な軍事力を保つ必要があるのです。それにはひたすら軍事力の強化、軍事費の増強が必要になります。
それに対して、別の方法としては、同盟国と協力しあって防衛力を融通しあう、いわばネットワーク防衛というようなやり方があります。これが「集団的自衛権」というものですね。このやり方ならば、そこまで強大な軍事力を維持する必要がなくなるわけで、現状の自衛隊の規模を維持したままでOK。徴兵制など検討する必要はないわけです。
日本が侵略を受けた時に、主にアメリカですが、フィリピン・オーストラリアなどの同盟各国が助けに来てくれる。その代わり、同盟国が侵略を受けた場合には日本も助けに行かないというのでは、対等な関係とは言えません。
徴兵制と言う意味で言えば、必要ないように、兵力が不足しないようにすればよいわけで。
現在安倍政権が進めている安保法制(集団的自衛権)は、いわば「徴兵制を避ける」ための方式とも言えるような気がします。
そう考えると、安保法制が徴兵制に繋がるなどと言うのは的外れな意見という事になってしまうと思うのですが。
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