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子供にも分かる政治の話(1) 『強行採決って何?』

政治・経済・法律
太郎「ねぇ博士、テレビで政府が『きょうこうさいけつ』っていう悪いことをしたって言ってるけど、『キョウコウサイケツ』って何?」
博士「そうだねぇ、太郎くんにもわかりやすく例えると・・・
例えばね、太郎くんたちのクラスで、次の運動会で何の種目(しゅもく)をやるか、みんなで決める話し合いをしたとするね。
そこで、「"かけっこ"をやろう」という意見と、「かけっこは嫌だ、やめよう」という意見が出たとする。
そうしたら、太郎くんたちはどうする?」
太郎「・・・・多数決をとって決める?」
博士「そうだね、人数が多いほうの意見を採用する。それを『民主主義(みんしゅしゅぎ)』とだね。
ところが、反対派の子たちの中に、何がどうあっても、絶対に「かけっこ」をやりたくない子たちが居たんだね。
でも、反対の子たちの人数はとても少なくて、多数決を取ったら絶対に負けてしまうのが分かってる。だから、その子たちは『多数決』をやらせないで、大声で騒ぎ続ければ、自分たちの意見が通るかも、と思ったんだね」
太郎「そんなの、わがままだよ・・・」
博士「そして、その子たちは、話し合い(会議)の間、『太郎くんが校庭で立ちションしてました!』とか、『太郎くんはいつも寝坊して遅刻してきます!』とか、『太郎くんは食い意地がはって人の給食をつまみ食いします!』とか、運動会とは関係ない事を次々に言い出して、運動会の話し合いが進まないように妨害したんだ。』
太郎「(僕そんなことしてない・・・)」
博士「運動会の種目は今日中に決めないといけないのだけど、関係ない話を反対派の子たちが続けるので、話が全然進まなくて、とても長い時間がかかってしまったんだ。
太郎くんたちは、それでもなんとか話し合いを進めて、そろそろ結論を出そうかと言う時間が来た。
そこで、太郎くんたちは民主的に『多数決で多い方に決めよう』ということになった。
でも、反対派は『まだ十分な話し合いをしていない』から多数決はすべきじゃないって言い出したんだ。」
太郎「自分たちが妨害していたのに?」
博士「それでも、種目を決めないと運動会ができなくなってしまうので、仕方なく、太郎くんたちは反対派の子たちが騒ぐのは無視して多数決を実行したんだ。
反対派の子達は大声を出したり、投票を妨害しようとしたり、いつまでも投票しないで時間かせぎをしたりしたんだけど、結局、投票は行われて、かけっこが運動会の種目に決まった。
太郎「賛成の人数のほうが多かったのなら当然だね。」
博士「ところが、反対してた子たちは、教室の外に出て、『酷い!無理やりだ!(強行採決だ!)』って騒ぎ出したんだ。(いまここ)」
太郎「・・・・(´Д`;)」


つづく

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