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子供にも分かる政治の話(2) 『民主主義は多数決じゃないの?』

政治・経済・法律
前回の話 テレビのニュースで『強行採決(きょうこうさいけつ)』について質問した太郎くん。モノ知り博士は太郎くんのクラスの運動会の話し合いにたとえて説明した。

※太郎くんたちは、運動会でやる種目を多数決で決めた。しかし、少数派の子たちが結果に納得せず、酷いと騒ぎ立てるのであった。

太郎 「多数決(たすうけつ)で決まったことなら、しかたないよね、それがイヤだっていうのはただのワガママだよ・・・
せいふ も、少数派(しょうすうは)は無視して、多数決でどんどん決めてしまえばいいのに。」
博士 「太郎くん、多数決は民主的だけど、なんでもかんでも全部多数決で決めることが良いわけではないんだよ。」
太郎 「え、どういうこと?」
博士 「例えばね、太郎くんの仲の良い友だちが、ある時交通事故にあってしまって、足を悪くしてしまって車椅子になってしまったとする。」
太郎 「なにそれ怖い・・・」
博士 「その子は走ることができないから、運動会の"かけっこ"には参加できないよね。
かけっこをやりたい人のほうが圧倒的に多いから、多数決で決めるとかけっこになってしまうけど、その子はいつも、参加できないままだよね。その子はずっとそのままでよいと思うかい?」
太郎 「かけっことは別に、その子が参加できるような競技を考えてあげたら?」
博士 「そうだね。そんなふうに意見を出し合って、可哀想な子が一人もいなくなるように考えるために、話し合いが必要なんだよ。」
太郎 「ああそうか・・・」
博士 「人数が多いほうの意見に決めてしまうという事は、いつも必ず、何人か不満な思いをする人が居ると言う事なんだ。
本当は、悲しい思いをする人が誰もいない、全員が幸せになる方法を選ぶのが一番良いよね。」
太郎 「だけど、どうしても意見が一致しない場合は?」
博士 「そう、どうしても決まらない時は、最後は多数決で決めるしかない。
だけど、その前に、みんなが賛成できるようなアイデアはないか?または、少数派(しょうすうは)の人たちのための、別の方法も用意できないか?など、話し合うべきだと思わないかい?」
太郎 「そうか、そうだね。」
博士 「人数が多いほうが必ず正義、というわけじゃないんだ。太郎くんのクラスにも、色々な性格の友達がいるだろう?
人と違う事は悪い事ではない、常にみんなと同じでないと許されないと言う事ではなく、色々な性格の人、みんなが幸せになる権利がある。
だから、みんなが幸せになれる道を探す努力は必要なんだよ。」
太郎 「そうか、だから、多数決の前に、十分な話し合いをして、しょうすうはの意見も、ちゃんと聞いてあげないといけないんだね。
あれ、でもそうするとやっぱり『きょうこうさいけつ』は悪い事なの?」


つづく

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