最近は、AMAZONプライムビデオで、レンタルで映画を見たりしています。
無料映画のラインナップは相変わらずショボイAMAZONプライムですが、古い映画が100~200円(レンタル)で見られるのは良いですね。
「2300年未来への旅」を見たので、そういえば子供の頃見た映画で、もうひとつ、ディストピア系映画があったなぁと思い出し、探してみました。
記憶は微かで、老人が安楽死施設で殺され、遺体は人類の食料にされていると言う映画だったような・・・安楽死のシーンで、360度スクリーンに投影される、かつての地球の美しい自然の映像と流されるクラシック音楽に涙を流しながら、老人が死んでいくシーンの記憶だけが印象に残っていました。
映画は「ソイレント・グリーン」ですね。
1973年 アメリカ
監督:リチャード・フライシャー
出演:チャールトン・ヘストン
エドワード・G・ロビンソン
リー・テイラー・ヤング
「2300年未来への旅」の世界は、30歳までしか生きられないという事を除けば社会はユートピアでしたし、生き延びる明るい未来という結末でしたが、「ソイレント・グリーン」の世界は本当にディストピアで、何の希望もない酷い世界ですね。
あらすじ
未来の地球、人口増加による食糧不足で貧富の差が極限まで到達し、一部の特権階級とその他の貧民という社会になっている。肉や野菜といった本物の食品は稀少で高価なものとなり、特権階級以外の人間はソイレント社が作る合成食品の配給でなんとか食いつないでいた。
刑事ソーンは、「本」(文字の読めない刑事に変わって資料を調べるの役割)である老人ソル(元大学教授)と二人暮らしをしていた。
ある夜、ソイレント社の幹部が殺害される事件が起きる。捜査に当たったソーンが現場から持ち帰った本から、ソルは驚愕の真実を知ってしまう。
ソルは(絶望から?証拠を掴むため?)安楽死施設に向かう。
安楽死施設、クラシック音楽が流れる中、過去の地球の美しい景色の映像を見ながら安楽死するソルは、慌てて駆けつけたソーンに施設の真相を伝えて息絶える。
ソーンはソルの遺体を追跡し、遺体がソイレント社で作られている合成食品(ソイレント・グリーン)の材料にされていることを知るが、ソイレント社の人間に襲われ深手を負ってしまう。
駆けつけた警察署長にソーンは「原料は人間だ」と叫ぶのだった。
ラストシーン、ソーンの声は警察署長に届いたのか?
しかし、そもそもソイレント社と知事と警察署長は繋がっていたはず・・・
ソーンが運ばれた先は病院なのか、あるいはソイレント・グリーンの工場なのか・・・?
監督は「ミクロの決死圏」撮った人なんですね。そして主役は「猿の惑星」の人。
舞台は2022年、映画製作年から50年後の世界。
人口爆発により世界は荒廃し切っていて、路上にはホームレスが溢れ、人間達は特権階級の人間の「家具」として雇われるような状態。
刑事であるソーンですら、刑事とは思えない服装で、捜査に入った特権階級の金持ちの家から日用品や食料を盗んでいくような状態。
しかし、それが説明なく淡々黙々と描かれるため、予備知識なしに見ていると、もしかしたら世界観を理解するのが難しい場合もあるかも?(他の方のレビューを見たら、ソルを父親と書いている人が居たり、いろいろ解釈が微妙に異なっている書き方をしている人が居るのはそのせいですね。)
宇宙船も未来の科学も出てこない、映像としては全然SFらしくないですが、その設定は、未来の世界で人口爆発が起きたら?というものなので、立派にSFしてるなぁと思います。
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