以前(高校の頃)アルバイトしていた実家近くの店に、久方ぶりに立ち寄ったりすると、働いている店員の面子はほぼ入れ替わっており、知っている顔など居ないのであるが、当然のことながら店長とオーナーは変わっておらず、たまに店長が店に出ていたりすると、挨拶と簡単な会話くらいは交わす事になるのだが、その度に、 「仕事どうしてんの?」 「フリーでやってます」 「いい歳してしっかりしな」 みたいな会話が繰り返され。 最初は意味が分からなかったが、どうやら、 「いい歳して(まだフリーターやってるのか)しっかりしな」 と言う意味であることに途中で気がつき。 いや、何人か仕事で世話になった先輩や客先から直接仕事をもらってやっているのであって、アルバイトとは違うし。そもそも、それじゃぁ、どこかの会社に所属してサラリーマンにならない限り一人前ではないとでも言うのか?と意味が分かったら少し腹の立つ部分もあり。 しかし、その後も同じような会話が何度か繰り返されたが、別に誤解されていたからとて、目くじら立てて訂正するような話でもないのでそのままにしていたが、数年経ち、いい加減イラッとして、ある日、ついに訂正することに成功した(笑) 「フリーでやってます」 「まだフリーター・・・」 「フリーターじゃないですよ、フリーランス!独立開業したってことです、個人事業主!」 「おお、頑張ったじゃない・・・」 しかし・・・ 後になって考えてみると、頑張ったなと言われるほど頑張っては居ないな・・・と思ったり。 別に頑張って開業したという話ではなく、単にどこかに所属しないでフリーで仕事を受けている形態なだけで、店を構えた事務所を構えたというような話でもなし。いわばフリーターの延長みたいなもの。ただ、そんな業態でも、確定申告では「個人事業主」と書いて適当な屋号をつけて申告していたわけで。 しかし たしかそう言われたのでそうしていたように記憶しているのだが よく考えてみたら、厳密に言えば、法人として税務署に届け出をしていないので、個人事業主ではないですわな。単なるフリーランス。 フリーで仕事もらって仕事してるのは間違いなし、フリーランスの定義では間違いなしなのだけど、やってることはまんま、フリーターの延長ですわな(笑) 「フリーターじゃないです、フリーランス!」とムキになって言ってみたものの、実態はフリーターとたいして変わらん状況であったわけで。 世の中、フリーランスで仕事している人はたくさん居ると思いますが、決して安定した業態でもなく、かぎりなく自由業に近いわけで、実態はフリーターとあまり変わらんのじゃないかと思う・・・ まぁ、自分で請求書書いて経費をちゃんと計算して確定申告もするわけで、法人として届け出を出せば個人事業主にいつでもなれるような状態で、アルバイトとはやはり違うわけだが・・・ 「がんばったんだな」などと言われると、胸張って「がんばって開業した!」なんて言える状態ではなかったかなぁ・・・と思ったが、それ以上訂正する必要もないのでそのままに・・・(笑)
去年~今年の年末年始に、久々に実家に帰った所、その店がなくなって別の店になっていた。。。 親に訊いた所、潰れたというわけではなく、いい加減歳なので廃業して引退して引っ越していったということらしい。 時が流れ、町並みはどんどん変わっていき、記憶も薄れていくが、目を閉じれば青春時代の自分が居たあの場所が鮮やかに蘇ってくる・・・ などと格好良いがどこかで聞いたような文言で締めくくってみました(笑)
コメント