人間の肉体って、脳が中央処理装置で、そこから大量の配線(神経)が、身体各所のセンサーと器官へ繋がってる、と言う構造だと言えると思います。
人間が感じる感覚と言うのは、この配線とセンサーがちゃんと繋がっているからこそ成り立ってるものであって、これが切れてしまったら、一瞬にして失われてしまうわけです。
手術などで部分麻酔を掛けたことがある人なら分かると思います。
麻酔をかけた部分に手で触れてみても、そこにあるのは自分の体ではなく、ブヨブヨした気持ち悪い肉の塊・・・とてつもなく違和感を感じると思います。
それまで、現実だ、リアルだと思っていた物質の世界との接点は、実は儚いものなんだと思うのです。
自分の心に繋がってる配線から入ってくる信号に過ぎない・・・。
歳をとれば、柔らかかった皮膚も堅くなり、感触も鈍くなってくる。
その他身体各所の神経・感覚も鈍ってくるものです。
そうなると、若いころリアルに感じていたはずの"物質の世界"が、だんだん遠のいていくような気がしてくるわけです。
人間の感覚も儚いものでした。そんな風に考えると、(死後の世界や霊魂があるか否かは置いておいても)「物質がすべて」「科学がすべて」などと言い切ってしまえる人の感覚も、少し不思議に思えてきます。
配線一本切れてしまえば、その確かだったはずの世界は一瞬で消えてしまうのに・・・。
もしかしたら、「確か」だったリアルな物質の世界、それは、ある日一瞬にて消えてしまうかも知れない。。。
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